「あれ? なんて漢字だったけ」と悩むことが多くなっていませんか? 少しだけ思い出す努力をしてみるものの、結局は「まあ、いいか」と諦めることもあったりして、記憶の衰えを実感することもあるのではないでしょうか? しかし、思い出すことが記憶力の鍛錬につながると言われています。
動画を見ながら漢字の読み書きをすることで、脳のトレーニングとなります。また、この記事を通じて、読むこと・書くこと・漢字の意味を深く知り、漢字の能力を高く保つことにお役立てください。
「脳トレ漢字」第12回目は、「瘡蓋」をご紹介します。子どもの頃によく体に出来ていたという方も多いかもしれません。
脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。
■「瘡蓋」は、なんと読む?
「瘡蓋」、読み方に心当たりはありますか? 画数の多い熟語を見るだけで、辟易する方もいらっしゃるかもしれませんね。「瘡蓋」が体にできると、直に治るサインでもあるのですが…。
正解は…
「かさぶた」です。
漢字一文字で「痂」とも書きます。『小学館デジタル大辞泉』では、「傷などの表面に、にじみ出た漿液(しょうえき)・膿(うみ)・血液などが乾いて固まってできる皮。痂皮(かひ)」と説明されています。近世までの読み方は、「かさふた」でした。
続いて、「瘡蓋」の漢字の由来についてご説明をいたしましょう。
■瘡蓋の由来とは?
「瘡蓋」の熟語を一文字ずつ見ていきましょう。まずは、「瘡」という漢字について。「瘡」の音読みは「ソウ」、訓読みは「かさ・できもの」です。「できもの」や「傷」という意味があります。
続いて、「蓋」の漢字について解説します。「蓋」の音読みは「ガイ」、訓読みは「ふた」です。「おおいかくす」という意味があります。
傷をおおいかくす、つまり「瘡蓋」。漢字で意味をしっかり表していますね。ちなみに「瘡蓋」の数え方は、皮膚表面の薄皮は「枚」を使いますが、固まった瘡蓋全体を数える場合は「個」「つ」を用います。
■他にもある、体の異変を表す難読漢字「汗疹」
「瘡蓋」の他にも体の異変を表す漢字は、難読漢字が多く存在します。ここでは、「瘡蓋」に加えて、「汗疹」をご紹介しましょう。
『小学館デジタル大辞泉』では、「夏季や発熱時に、汗が十分排出されず、表皮内に残ったときに皮膚にできる小さな赤い丘疹(きゅうしん)」と説明されています。「あせ」までは読めますが、その後の「疹」をどう読むかが問題ですね…。
正解は…「あせも」です。この夏の厳しい暑さで「汗疹」が出来た方も多かったのではないでしょうか?
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いかがでしたか? 今回の「瘡蓋」のご紹介は皆様の漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 「かさぶた」を「瘡蓋」と表記するだけで、なんだか立派なものに感じられのは私だけでしょうか?
来週もお楽しみに。
文/京都メディアライン
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