「あれ? なんて漢字だったけ」と悩むことが多くなっていませんか? 少しだけ思い出す努力をしてみるものの、結局は「まあ、いいか」と諦めることもあったりして、記憶の衰えを実感することもあるのではないでしょうか? しかし、思い出すことが記憶力の鍛錬につながると言われています。
動画を見ながら漢字の読み書きをすることで、脳のトレーニングとなります。また、この記事を通じて、読むこと・書くこと・漢字の意味を深く知り、漢字の能力を高く保つことにお役立てください。
「脳トレ漢字」第13回目は、「毬栗」をご紹介します。秋の味覚ではありますが、さて、なに栗でしょう?
脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。
■「毬栗」は、なんと読む?
「毬栗」、読み方に心当たりはありますか? 「栗」は予想がつきますが、「毬」が問題ですね。髪を「毬栗」のようにした頭を「毬栗頭」と言いますが…。
正解は…
「いがぐり」です。
『小学館デジタル大辞泉』では、「いがに包まれているままの栗」として説明されています。9月末には、栗園がオープンしたというニュースもありました。栗の味覚が堪能できる秋がやってきましたね。
続いて、「毬栗」の漢字の由来についてご説明をいたしましょう。
■毬栗の漢字の由来とは?
「毬栗」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。まずは、「毬」という漢字について。「毬」の音読みは「キュウ」、訓読みは「まり・たま」です。ご覧の通り「毛」と「求」を合わせた字で、「求」が音を示しています。また、「求」は中心に引きしめる意味があることから、「毬」は毛を中に堅く詰めて作った毛まりやまりのことも指します。そして、まるくかたいものも示すことから、栗のいがを表す際にもこの漢字が使われているんですね。
続いて、「栗」の漢字について解説します。「栗」の音読みは「リツ」、訓読みは「くり」です。木の上に実をつけている形を表す象形文字(物の形を点やせんで表してできた文字)になります。
■「栗毬」「栗栗」「毬打」読めますか?
「毬栗」で使われていた漢字にまつわる難読漢字をご紹介します。「栗毬」、「栗栗」、「毬打」、それぞれ読めますか? これまでの説明を参考にしていただき、挑戦してみてください。
まず、「栗毬」は「りつきゅう」と読み、栗のいがを指します。表記はちょうど「毬栗」をひっくり返した形になりますね。
続いて、「栗栗」の読み方はくりくりではありません。「りつりつ」と読みます。おそれおののくさま、寒さにふるえるさまを表しますよ。
最後の「毬打」。こちらは非常に難しいのですが、「ぎっちょう」と読みます。昔、正月に木の毬(まり)を打って遊ぶのに用いた、長い柄のついた槌(つち)のことです。同じ読みで、「毬杖」とも表記しますよ。
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いかがでしたか? 今回の「毬栗」のご紹介は皆様の漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 漢字の成り立ちを聞くと、「毬栗」という漢字への思い入れが深くなるのは私だけでしょうか?
来週をお楽しみに。
文/京都メディアライン
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