
30~50代の女性の多くが感じる「なんとなく不調」。
疲れが抜けにくい、肌が荒れやすい、イライラや気分の落ち込みが続く……。つい「年齢のせい」と片づけてしまいがちですが、実はその裏に肝臓とホルモンバランスの深い関わりがあるのをご存じですか?
本記事では、肝機能の衰えが女性の心と体にどんな影響を与えるのかについて、あんしん漢方の薬剤師で、漢方薬製剤の研究にも携わる碇 純子さんに伺いました。
今日から始められる改善方法をご紹介します。
Q. 最近、疲れやすくて、肌も荒れやすいんです。年齢のせいでしょうか?

「30代後半から疲れが抜けにくくなった」
「肌のくすみやシミが気になる」
「イライラや気分の落ち込みが増えた」
こんな不調を「年齢のせい」と片づけていませんか? 実はその背景には、肝機能の衰えとホルモンバランスの乱れが隠れているかもしれません。
肝機能の衰えによる主な症状とは?

1.ホルモンバランスの乱れ
肝臓はエストロゲンなどの女性ホルモンを代謝する大切な臓器。働きが弱まるとホルモンが体内に過剰に残り、生理不順や更年期症状の悪化につながります。
2.疲労感やだるさ
解毒やエネルギー供給が滞り、どれだけ休んでも疲れが取れにくくなります。
3.肌荒れ・シミ・くすみ
代謝が落ち、血流が悪くなることで、肌のターンオーバーが乱れ、老け顔の原因に。
4.消化不良やむくみ
胆汁の分泌低下により脂っこいものが消化できず、胃もたれやむくみを感じやすくなります。
「年齢のせい」で片づけないで! 他の要因をチェック

次のような症状に当てはまる場合、肝機能の衰えによるホルモンバランスの乱れが背景にある可能性があります。
【チェック項目】
□ 疲れが抜けず、だるさが続く
□ 生理周期の乱れや更年期症状が強く出る
□ 肌のシミ・くすみが増えた
□ 夜中に目が覚めて眠りが浅い
□ 脂っこい食事のあと胃もたれしやすい
複数当てはまる場合は、生活習慣を見直すとともに、内科や婦人科で相談してみましょう。
肝機能をサポートする生活習慣

1.食事で肝臓を助ける
・タンパク質:大豆製品、魚、鶏肉
・ビタミンB群:豚肉、玄米
・抗酸化成分:緑黄色野菜、ベリー類
→栄養をバランスよく取り入れることで、肝臓の代謝機能を支えます。
2.アルコール・脂質を控える
肝臓に負担をかけるお酒や揚げ物はほどほどに。週数日は休肝日をつくりましょう。
3.質のよい睡眠とストレスケア
自律神経が整うとホルモンバランスも安定。寝る前のスマホは控え、深呼吸やアロマでリラックスを。
4.軽い運動で血流改善
ウォーキングやヨガで血流を促進。肝臓への酸素・栄養供給を高めます。
5.漢方やサプリを取り入れる
シジミ由来のオルニチンや、肝の働きを助ける漢方薬(加味逍遙散など)は女性の不調ケアに役立つことも。
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不調の原因は「肝臓とホルモンの関係」だった

「年齢だから仕方ない」と思っていた不調が、実は肝機能の衰えによるホルモンバランスの乱れだったと知ると安心できるはずです。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれるほど、症状が出にくい臓器。だからこそ、小さな体調変化を見逃さず、今からできるケアを始めることが大切です。
今日からの食事・睡眠・運動の習慣を見直して、肝臓をいたわり、ホルモンバランスを整えてみませんか? その一歩が、不調から解放される近道になります。
<この記事の監修者>

碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師
/ 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0271&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=250906
イラスト:にゃたり
