ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。第106回のテーマは、「口臭が気になったら『黄連解毒湯 (おうれんげどくとう)』」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、碇 純子さんに教えてもらいました。
黄連解毒湯はどんな方におすすめ?
まずは、黄連解毒湯がどんな方に向いているのか、具体的にご紹介します。
1.のぼせやほてりを感じる方
赤ら顔で、上半身に熱がたまり、のぼせやほてりを感じる方に黄連解毒湯は適しています。このタイプは刺激物や油ものを好む傾向です。また、皮膚炎や湿疹、動悸のほか、鼻血が起こりやすい方にも向いています。
2.些細なことでイライラしてしまう方
怒りやすく、落ち着きがない傾向がみられる方には黄連解毒湯が向いています。とくに、更年期症状がみられる女性の精神症状に適していて、自律神経の緊張を抑え、興奮状態を落ち着かせて、イライラや精神不安などを解消します。
3.口臭が気になる方
黄連解毒湯は、口の中が乾き、口内炎や歯槽膿漏が目立つ方の口臭ケアにおすすめです。胃に様々なストレスがかかることにより胃のはたらきが低下し、胃の炎症が起こることも。
こういった状態を「胃熱(いねつ)」といい、黄連解毒湯は余分な熱を鎮め、胃熱を緩和するのに適した漢方薬です。
黄連解毒湯とは?
次に、黄連解毒湯の効能・効果、飲み方を解説します。
1.効能・効果
黄連解毒湯は、「黄連(おうれん)」をはじめ、「黄芩(おうごん)」「黄柏(おうばく)」「山梔子(さんしし)」といった、熱を鎮め抗炎症作用のある4種類の生薬で構成されている漢方薬です。
比較的体力がある方向けで、胃腸、循環器、皮膚疾患、神経症などに用いられます。胃の余分な熱を冷まして炎症や出血を緩和し、交感神経の緊張状態を落ち着かせます。
2.基本の飲み方
黄連解毒湯は、食前(食事の約30分前)、または食間(食後約2時間後の空腹時)に水やぬるま湯で服用してください。
漢方薬は用法用量を厳守しましょう。もし飲み忘れた場合でも、2回分以上をまとめて服用するのは避け、飲み忘れに気付いた時点で1回分を飲み、次の服用までは1日3回の場合は4時間以上、1日2回の場合は6時間以上服用間隔を空けてください。
黄連解毒湯に副作用はある? 安心して服用するには
漢方薬は西洋薬よりも副作用のリスクが低いといわれますが、絶対に副作用が起こらないというわけではありません。
黄連解毒湯にも副作用が起こる可能性があります。また、稀にではありますが、間質性肺炎、肝機能障害、腸間膜静脈硬化症などの重篤な副作用が起こる場合があります。
発熱、発疹、倦怠感、下痢や便秘などの症状を感じた場合は、ただちに使用を中止し、なるべく早いうちに医療機関を受診してください。
漢方薬は、体質との相性が重要です。ご自身の体に合う漢方薬を見つけたいときは、医師や薬剤師などの漢方に精通したプロにおまかせするといいでしょう。
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黄連解毒湯は口臭にもおすすめ
黄連解毒湯は、上半身の余分な熱を冷まし、胃の不調を改善することで体のバランスを整える漢方薬です。のぼせやイライラのほかに、口臭を抑えるはたらきも期待できます。
さて、次回は「疲れているのに眠れないそんなとき『帰脾湯(きひとう)』」です。ぜひご覧ください!
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