写真・文/矢崎海里
3月~4月に旬を迎えるにらには、ビタミンやミネラル、食物繊維など幅広い栄養素が含まれています。
スタミナ食材のイメージのほかに、特徴的な香りは食欲増進効果や、消化を助ける働きもあります。
餃子やもつ鍋、レバにらなど、にらを使った定番料理は多くありますが、その中で今回はにらの栄養素を生かしたメニューをご紹介します。
豚バラにらチーズロール
【材料】(1人分)
豚バラ肉 100g
にら 1/2束
ピザチーズ 20g
胡椒 適量
焼き肉のたれ 大さじ1/2
【作り方】
1.にらは半分の長さに切る。
2.ラップの上に豚ばら肉を広げて、胡椒を振る。1とピザチーズを手前にのせる。
3.端からきつく巻く。フライパンに入らない場合、入る長さに切り分ける。
4.フライパンで肉に焼き目がつくまで返しながら中火で焼く。
旬のにらがたっぷり食べられるレシピです。
にらは生でも食べられるので、豚肉に火が通るくらいにさっと焼くことで、シャキシャキ食感と香りが楽しめます。
生の風味が苦手な方は、豚肉に焼き目を付けた後、少量のお酒を加えてふたをして蒸し焼きにするのがおすすめです。
にらにもしっかりと火が通り、食べやすくなります。
にらは緑黄色野菜で、β-カロテンが豊富に含まれています。
あぶらと相性のよいビタミンで、焼いたり揚げたりすることでβ-カロテンの吸収率がアップします。
にらの独特の香りは、アリシンというねぎやにんにくにも含まれる成分で、食欲増進作用や消化を助ける働きがあります。
また、豚肉に多く含まれるビタミンB1の吸収を助ける作用もあり、組み合わせて食べるのがおすすめです。
食塩相当量:1.4g
にら玉みそ汁
【材料】(1人分)
にら 1/4束
溶き卵 1/2個分
だし汁 100cc
味噌 小さじ1
【作り方】
1.にらは3cm幅に切る。
2.鍋にだし汁を入れて火にかける。ふつふつとしてきたら弱火にして、1を入れて味噌を溶かす。
3.溶き卵を回しかけて、固まるまで触らずに待つ。
4.卵が固まったら火を止めて、うつわに盛り付けて完成。
にらを使った定番料理といえば炒め物のにら玉ですが、みそ汁の具材としてもよく合います。
火を通す前は少し多いと感じるかもしれませんが、加熱することでかさが減り、具だくさんのみそ汁に。
汁の量は減らして調味料の使用量も少なくしていますが、食べ応えのある一品です。
にらは先ほどご紹介した以外にもビタミンCや葉酸などの栄養素を含んでいます。
水に流れやすいので、汁物で逃さず補うのがおすすめです。
食塩相当量:1.0g
* * *
にらは傷みやすいので、購入したらなるべく早く調理しましょう。
食べやすい長さに切って、チャック付き保存袋に入れれば冷凍保存も可能です。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。