長引くコロナ禍の影響もあり、知らず知らずのうちにストレスや疲れを溜め込み、安眠できないという方が増えているそうです。そこで、チャンネル登録者数170万人を誇る人気ヨガYouTubeチャンネル「B-life」のまりこさんが提案する「寝落ちヨガ」をご紹介します。
「寝落ちヨガ」は、お風呂から上がって、リラックスできる服装に着替えて、ベッドや布団の上であとは寝るだけという状態で行いましょう。眠くなったら、そのまま寝てしまって大丈夫です。
文/B-life 写真/五十嵐美弥
高ぶった感情を鎮めるヨガ
「体は疲れているのに、神経が高ぶって眠れない」
「睡眠時間はとっているけれど、ぐっすり眠れていない」
「寝ても寝ても疲れがとれない」
コロナ禍によるステイホームで、体をあまり動かすことがなくなったからでしょうか。体の巡りが悪くなり、睡眠にトラブルを抱えている人は少なくありません。
ここでは、“安眠”にフォーカスし、心身のリラックス効果を高めるポーズを中心にご紹介しましょう。自分の内側に意識を向けやすいポーズが多いので、自律神経が交感神経から副交感神経にスイッチしやすく、深い眠りにつくことができます。
「チャイルドポーズで針の糸通し」は、下に伏せる姿勢で、高ぶった感情を抑えて安眠に導きます。「正座で胸&首ほぐし」、「やさしいウサギのポーズ」は、自然に胸を開くことで、呼吸機能がアップし、神経が落ち着きます。
「正座で胸&首ほぐし」や「やさしいウサギのポーズ」は、イスに座ってできるので、オフィスワークでちょっと疲れたなというときに行うと、リフレッシュできるでしょう。在宅ワークなら、このあとに15分程度、昼寝をしてもよいでしょう。さらにスッキリして、そのあとの仕事がはかどると思います。
こわばった背面を伸ばす「チャイルドポーズで針の糸通し」
チャイルドポーズで、片方の手をわきの下にくぐらせ、肩まわりのこりを解消。顔を下にして伏せるポーズは、高ぶった感情を鎮めて、深い眠りに導きます。
《期待できる効果》
◎ 背中や腰のこりをとる
◎ リラックス効果
◎ 腰痛改善
1.正座の状態から上体を前に倒し、おでこを床につけるチャイルドポーズの準備をする。
2.おしりが浮かないように、腕を前に伸ばす。おしりが浮くなら、下にクッションを敷くと安定する。
3.チャイルドポーズのまま、片方の手をわきの下にくぐらせて、さらに伏せていく。
4.肩甲骨と背面の伸びが感じられるまで引っ張ったら、反対側も行う。ひたいは床につける。
【ポイント】正座のときは両足の親指は重ねない。重ねると、どちらかが高くなり体がゆがむ原因に。
呼吸を深めて不安を断つ「正座で胸&首ほぐし」
猫背で縮まりやすい胸まわりをしっかりほぐすことで、呼吸が入りやすくなります。胸まわりがやわらかくなると、腰痛のほか、首こりや肩こりも解消します。
《期待できる効果》
◎ 呼吸を深める
◎ 首こり&肩こりの解消
◎ 腰痛の緩和
◎ 鎮静作用
1.正座の姿勢で、両方の手を頭の後ろに添える。息を吸うときに胸を大きく広げる。
2.ひじを上げて息を吸ったら、息を吐いて側屈し、胸を開く。ひじもしっかり開く。
3.頭を下げたときに首のストレッチを意識する。首を下から反対側にまわしながら頭を持ち上げる。
4.再び、息を吸いながらひじを上げて頭を上げる。ひじを開くと胸の伸びがよくなる。
手を上げて肩こり解消「やさしいウサギのポーズ」
《期待できる効果》
◎ 肩こり解消
◎ 呼吸機能を高める
◎ リラックス効果
1.正座の姿勢で、両方の手を後ろに回して、指を組む。肩の前側と胸の広がりを感じる。
2.息を吸って胸を広げたら、息を吐きながら前に伏せる。組んだ手を気持ちいいところまで引っ張る。
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『寝る前10分 魔法の寝落ちヨガ』(B-life 著)
小学館
B-life(ビーライフ)
インストラクターのMarikoと夫のTomoyaが運営するYouTubeチャンネル。2016年4月から活動をスタート。Marikoのわかりやすい指導と視聴者のニーズに合わせたきめ細かいプログラム、Tomoyaが作るクオリティの高い映像が評判を呼び。2020年9月にはチャンネル登録者数100万人を突破。日本で一番人気のあるヨガYouTuberに。著書に『自律神経みるみる整う 魔法のヨガ』『みるみる美ボディ 魔法のピラティス』(ともに実業之日本社)、『B-life Marikoの最強!美腹筋トレーニング』(扶桑社)など。