写真・文/矢崎海里
早いと1月ごろから出回る春の味覚、新たまねぎ。
たまねぎは皮の色で赤・黄・白と分類されていて、新たまねぎは早生種として「白たまねぎ」と呼ばれています。
水分を多く含み、生で食べても辛さがないのが特徴で、サラダや和え物にもおすすめです。
今回は旬の新たまねぎを生でも加熱でも楽しめる減塩レシピをご紹介します。
新たまねぎと生ハムのマリネ
【材料】(1人分)
新たまねぎ 1/4個(50g)
生ハム 15g
冷凍とうもろこし 大さじ1
★胡椒 少々
★レモン汁 小さじ1
★砂糖 小さじ1/4
★オリーブオイル 小さじ1
【作り方】
1.新たまねぎは薄くスライスする。
2.生ハムは1cmの短冊切りにする。冷凍とうもろこしは解凍する。
3.ボウルに具材と★の調味料を入れ、和える。
新たまねぎのおいしさを生でそのまま味わえるメニューです。
生で食べても甘く、シャキシャキ感や栄養を逃さないよう水にはさらさずそのまま調理しましょう。
生ハムの塩気で食べるため、塩などは入れずに仕上げています。
たまねぎなどのねぎ類にはアリシンと呼ばれる香り成分が含まれています。
このアリシンはビタミンB1と結合して吸収率を高めるはたらきがあり、ビタミンB1を多く含む豚肉と組み合わせて食べるのがおすすめです。
生ハムも豚肉製品としてビタミンB1が含まれています。
ただしロースハムやバラベーコン、ウインナーソーセージより多く含んでいるため、塩気に気をつけながらアリシンを含む食品と組み合わせて上手に取り入れましょう。
アリシンは揮発性で、加熱や水にさらすことで失われてしまいます。
生で食べるほか、調理する直前に切り、加熱は仕上げにさっと火を通す程度にすることで効能を活かすことができますよ。
食塩相当量:0.4g
丸ごと新たまねぎのステーキ
【材料】(1人分)
新たまねぎ 1個(200g)
バター(有塩)10g
めんつゆ(3倍濃縮)小さじ1
【作り方】
1.新たまねぎは輪切りにする。
2.フライパンにバターを溶かす。時折フライパンを揺すりながら、1を中火で焼く。
3.焼き目がついたらそっと裏返し、もう片面も焼く。
新たまねぎが丸ごと1個楽しめるレシピです。
じっくり焼くことで甘みが増し、旬のごちそうおかずになります。
たまねぎを焼く際、触りすぎるとばらけてしまうので、なるべく触らずフライパンを揺すりながら焦げないように焼き、そっと裏返すのがポイントです。
たまねぎは野菜の中でも糖質が多く、ゆっくり加熱することで甘みが増します。
加熱するとアリシンなどの刺激臭や辛味成分は失われてしまいますが、その分甘さが引き立ち、より旬の新たまねぎのおいしさが味わえます。
食塩相当量:0.8g
* * *
普段は水にさらさないと辛いたまねぎも、新たまねぎなら甘く栄養を損なわずに食べられます。
生・加熱を使い分けながら、どちらもおいしく楽しみたいですね。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。