皆さんは、漢方薬と聞くとどんな印象がありますか? 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの? 」と思っている方も多いのではないでしょうか。
そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 第8回のテーマは、「処方された漢方薬と市販の漢方薬の違い」です。あんしん漢方(オンラインAI漢方)の薬剤師、篠原明宏さんに教えてもらいました。
漢方の市販薬と処方薬の違いとは
まずは、ドラッグストアなどで市販される漢方薬と、病院で処方される漢方薬の違いについて解説していきます。似たように見える市販薬と処方薬ですが、明確な違いが2点あります。
1.成分量の違い
市販薬と処方薬のひとつめの違いは、含まれている生薬の成分量の違いです。
市販薬は、処方薬に比べると一般的に成分量が50%~80%程度と少なめです。理由は安全性を高めるためですが、それにより効き目もやや抑えられています。
市販薬は自己判断で飲むことが多いため、危険がない量に調整されているのです。成分量を調節することによって、副作用のリスクを下げています。
生薬の成分自体は、基本的に市販薬も処方薬も同じです。メーカーによっては、市販薬と処方薬で添加物などを若干変更している場合もあります。
なお、基本的に市販薬は処方薬よりも成分量が少なく調整されていますが、それらとは別に、市販薬でも「満量処方」という、承認基準内の最大量を配合する処方もあります。
2.法律上の分類の違い
市販薬と処方薬の2つめの違いは、法律上の分類の違いです。
漢方薬は法律上、病院で処方してもらう「薬局医薬品」と、ドラッグストアなどで販売されている「一般用医薬品」の2つに分けられます。
・薬局医薬品
薬局が製造し販売する医薬品で、インターネットで販売可能な「薬局製造販売医薬品」と、インターネットでは販売できず対面販売のみの「医療用医薬品」に分かれます。さらに、医療用医薬品は処方せんが必要な場合と、そうでない場合があります。
・一般用医薬品
一般用医薬品は、ドラッグストアや薬局などで販売されていて、自分で自由に選ぶことができ、処方せんがなくても買える薬です。インターネットでの購入も可能です。
このように、薬局医薬品と一般用医薬品の違いは明確に分けられており、安全に使えるように様々なルールが法律としてしっかり定められています。
市販薬と処方薬どちらを選べばいいの?
「市販薬と処方薬の分類上の違いはわかったけど、どちらを選べばいいかわからない……」という方のために、選び方のポイントをわかりやすくご紹介します。
1.気軽に試してみたい人は市販の漢方薬がおすすめ
市販薬のメリットは気軽さです。わざわざ病院に行くこともなく、気が向いたときにドラッグストアなどで好きな漢方薬を選べます。その反面、処方薬に比べると成分量が少なく、効き目がわかりづらいことがあります。
また、体質に合っていなかったり、複数の漢方薬を飲んだ時に作用が強く出てしまったりと、自己判断が原因で症状や体調を悪化させてしまうこともあるため、少し注意が必要です。
2.より効果の高い漢方薬を探したい人は処方薬がおすすめ
処方薬のメリットは成分量が市販薬に比べて多く、高い効果が期待できる点です。また、体質や症状をしっかり診断したうえで、体に合った漢方薬を選んでもらえるという安心感もあります。
なお、長い期間服用する場合は、反応を見て漢方薬を変更することもあります。そういった専門的な観点からの判断は、漢方薬のプロである医師や薬剤師でなければ行えません。
漢方薬は相性によって効果が変わる
市販薬と処方薬にそれぞれ利点はありますが、重要なのは自分の体質に合った漢方薬を選ぶことです。漢方は「いい薬とそうでない薬」というように、単純な優劣をつけるものではありません。
「ある人には効いたのに、自分には効かなかった」ということや、その逆もあります。だからこそ、個々の体質に合った正しい処方が求められます。
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市販薬と処方薬の特徴を理解し、漢方薬を正しく使いましょう
市販薬と処方薬は成分量や販売方法など、様々な違いがあります。身近にあり使いやすい市販薬と、医師や薬剤師などのプロが選んだ安心感のある処方薬。どちらの特徴も把握したうえで、うまく使いこなしていきましょう。
<この記事を書いた人>
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