高知県を中心に各地で生産されている生姜。
ピリッとした辛味や風味は、減塩調理に欠かせない食材です。
生姜は生でも食べられますが、生で食べたときと加熱して食べたときではたらきが異なるのをご存じですか。
今回はそれぞれの効果を解説しながら、これからの時期におすすめの体を温める生姜レシピをご紹介していきます。
ふわふわ鶏団子の生姜スープ
【材料】(1人分)
鶏ひき肉 50g
絹豆腐 30g
生姜 10g
長葱 10cm
ごま油 小さじ1
鶏ガラスープの素(顆粒) 小さじ1/2
いりごま 少々
【作り方】
1.絹豆腐は水切りをしておく。
2.生姜は、半分はみじん切りに、半分はすりおろす。長葱は数センチの長さに切る。
3.ボウルに水切りした豆腐、鶏ひき肉、みじん切りにした生姜を入れ、混ぜ合わせる。
4.鍋にごま油を熱し、長葱を軽く焦げ目が付くまで焼く。
5.水とすりおろした生姜を入れ、沸騰したら4をスプーンですくって落としていく。
6.鶏だんごに火が通ったら、鶏ガラスープの素を加えて火を止める。うつわに盛り、いりごまを振って完成。
豆腐を入れることでふわふわの鶏団子に。
生姜はみじん切りとすりおろし、2種類使用するのがポイントです。
鶏団子にみじん切り生姜を入れることで、噛んだときに生姜の風味をより感じることができます。
鶏団子のレシピは、これからの季節の鍋の具材としてもおすすめです。
生姜の辛味成分は、魚などの臭み取りなどに活躍します。
魚や肉を生姜と一緒に漬けたり、刺身や煮付けに生姜を添えるのも臭み消しや抗菌作用などの理由から来ています。
またジンゲロンという辛味成分には新陳代謝を促し、血行を改善し体を温める効果もあります。
ジンゲロンはジンゲロールという成分が加熱されることで生成される成分です。
温かく、優しい味のスープと一緒に摂ることで、心も体も温まりますよ。
食塩相当量:0.7g
厚揚げの生姜味噌焼き
【材料】(1人分)
厚揚げ 100g
★おろし生姜 小さじ1/2
★生姜の汁 小さじ1/2
★味噌 小さじ1
★砂糖 小さじ1/2
青ねぎ 少々
【作り方】
1.★の材料を混ぜておく。青ねぎは小口切りにする。
2.厚揚げは食べやすい大きさに切り、1をのせていく。
3.オーブントースターで焼き目が付くまで8分ほど焼き、青ねぎを散らして完成。
甘辛い生姜味噌がやみつきになる、おかずにもおつまみにもおすすめの一品です。
生姜は味噌に入れるほか、すりおろして生のままトッピングすることで、さらに生姜の風味を感じることができます。
生の生姜には「ジンゲロール」という辛味成分が含まれています。
血行を改善し、風邪のひきはじめに効果的と言われていますが、注意が必要です。
ジンゲロールは血流を促進し体を温める効果がありますが、体の芯を冷やす解熱作用があります。
末端の血管を拡張するはたらきがあるため、末端冷え性などには効果的です。
ジンゲロールは皮付近に含まれているため、生姜の皮はあまり剥かず、よく洗い汚れている部分をスプーンでそぐ程度がよいでしょう。
また、空気に触れることで酸化してしまうため、食べる直前におろす・切るのがおすすめです。
食塩相当量:0.7g
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体温まる生姜は年中手に入るので、薬味だけではなく調理にもたくさん活用したい食材です。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。