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・坐骨神経痛の症状で、すねの外側や足首周辺に痛みが出ることがある
・足の裏の筋肉の緊張が、腓骨筋などすねの外側の筋肉を緊張させて痛みをおこす
・足の裏をほぐすことで、すねの外側や足首周辺に痛みやしびれを改善できる

筆者の腰痛トレーニング研究所には、坐骨神経痛と診断された患者さんがたくさん訪れてきますが、一口に坐骨神経痛と言っても、実際の症状は人によって様々です。

殿部(お尻のあたり)が一番痛む方もいれば、足首のあたりが強く痛む方もいますし、座っていると痛む方もいれば、歩く時に強い痛みやしびれが出て歩けなくなるという方もいます。

前回の記事でもご紹介したように、小殿筋などの筋肉が原因でこの範囲の痛みやしびれが起こることが多いのですが、小殿筋以外の筋肉が原因となるケースも少なくはありません

今回は、すねの外側や足首周囲の痛みを改善する足の裏のポイントをご紹介します。

坐骨神経の症状は様々

坐骨神経痛というのは非常にざっくりした診断で、坐骨神経の走行及び支配領域、つまりお尻から足にかけての痛みやしびれであれば、その部位や範囲によらず坐骨神経痛と言われてしまいます。

したがってお尻だけ痛い場合でも坐骨神経痛と診断されますし、腿の裏から足先まで広い範囲にしびれていても坐骨神経痛と診断されます。

また、お尻から足にかけて全体に痛みがあるが、とくに腿の外側が痛い、とか、すねの外側や足首が痛いというようなケースもあります。

筆者が専門とする『トリガーポイントによる筋筋膜性疼痛症候群』から考えると、それぞれ別の筋肉が原因となっているために症状が出る範囲が変わるわけです。

そのような多様な症状の中で、とくにすねの外側から足首にかけて痛むというケースが少なくありません。

トリガーポイントについては本連載でもおなじみですが、より詳しくお知りになりたい方は以下のページもご覧ください。

腰痛・坐骨神経痛のトリガーポイント治療

すねの外側や足首周囲の痛みの原因は腓骨筋

すねの外側や足首周囲の痛みやしびれの原因となるのが『腓骨筋(ひこつきん)』です。

『腓骨筋』は下の画像中央のように、すねの外側にある細長いスジ状の筋肉で、長腓骨筋、短腓骨筋、第3腓骨筋などがあります。

『腓骨筋』は足首を支えたり動かしたりする筋肉ですが、この筋肉が疲労したり緊張したりすると、上の画像左右のように、赤い範囲(すねの外側や足首周囲)に痛みやしびれをおこします。

普通であれば、この腓骨筋をほぐしたりストレッチしたりして筋緊張をゆるめれば痛みは良くなっていきます。

しかし『腓骨筋』につながっている別の筋肉が強く緊張していると、『腓骨筋』が引っ張られてゆるまないということがあります。

その『腓骨筋』につながっている筋肉というのが、足の裏の『小趾外転筋(しょうしがいてんきん)』です。

小趾外転筋が腓骨筋をひっぱり、すねの外側や足首の痛みをおこす

足の裏にはたくさんの小さい細かい筋肉がありますが、『小趾外転筋』は、下の画像のように、足の裏の外側(小指側)にあります。

上の画像は右の足裏の解剖図ですが、『小趾(小指)外転筋』は踵の骨(踵骨)から小指の外側につく筋肉で、足の指を開く、つまり足でパーの動作をする時小指を外側に開く筋肉です。

そして、『腓骨筋』は足の裏まで伸びて足の指の骨に付着するのですが、『短腓骨筋』が付着するのが上の図の赤丸で囲んだあたりです。

『小趾外転筋』と重なっているのがおわかりになるかと思いますが、この部分で『短腓骨筋』と『小趾外転筋』がつながっているのです。

そのため、なんらかの原因で『小趾外転筋』が緊張してしまうと、つながっている『短腓骨筋』も引っ張られて緊張してしまい、トリガーポイントができると足首周囲やすねの外側に痛みがおこる、ということになります。

逆に言えば、『小趾外転筋』をほぐしてゆるめれば、すねの外側や足首周囲の痛みが改善するのです。

足の裏をほぐすとすねの外側や足首の痛みが改善する

『小趾外転筋』をほぐすやり方は簡単です。

下の画像の赤丸のあたりを、青竹踏みや足ツボグッズなどで刺激してほぐしましょう。

場所は、踵の骨のすぐ前あたりのやや外側です。

筆者が良くおすすめするのは、100円ショップなどで売っているプラスチック製の足踏みボードです。

下の画像のピンク色のものがそれです。

また、同じく100円ショップなどで売っている麺棒(お菓子用)などもとても効果があります。(上の画像下の棒)

麺棒は転がすようにして足の裏全体をほぐしても良いですし、赤丸のあたりを一点に体重かけて刺激しても良いです。

またゴルフボールやテニスボールなども良いでしょう。

麺棒と同じように使うことができます。

ただしはじめはかなり痛みがあるかもしれません。

痛気持ち良い程度の刺激で少しずつほぐしていきましょう。ゆるんでくるとかなり体重をかけても大丈夫になりますが、少し時間がかかる場合もあります。

※これをおこなうことで痛みや症状が増してしまうような場合は中止してください。

以下の記事でも様々な腰痛・坐骨神経痛改善エクササイズをご紹介しております。

ぜひお読みください。

腰痛・坐骨神経痛を自宅で改善!(その2)手軽に出来る3つの殿筋ストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第39回】

腰痛・坐骨神経痛を自宅で改善! 自宅で出来る“殿筋ほぐし”【川口陽海の腰痛改善教室 第38回】

腰痛・坐骨神経痛の改善はストレッチから! 痛む部位別にわかる簡単ストレッチ【川口陽海の腰痛改善教室 第28回】

拙著「腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい」が、全国書店にて発売となっています。
お読みいただけると幸いです。

文・指導/川口陽海 厚生労働大臣認定鍼灸師。腰痛トレーニング研究所代表。治療家として20年以上活動、のべ1万人以上を治療。自身が椎間板へルニアと診断され18年以上腰痛坐骨神経痛に苦しんだが、様々な治療、トレーニング、心理療法などを研究し、独自の治療メソッドを確立し完治する。現在新宿区四谷にて腰痛・坐骨神経痛を専門に治療にあたっている。著書に「腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい(発行:アスコム)」がある。
【腰痛トレーニング研究所/さくら治療院】
東京都新宿区四谷2-14-9森田屋ビル301
TEL:03-6457-8616 http://www.re-studio.jp/index.html

腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい(健康プレミアムシリーズ)川口陽海(著/文) 永澤守(監修) 発行:アスコム
腰痛を治したけりゃろっ骨をほぐしなさい
(健康プレミアムシリーズ)
川口陽海(著/文) 永澤守(監修) 
発行:アスコム

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