【私のお気に入り~第113回】
京都『とり安』の親子丼
今回紹介するのは、京都の親しい友人から教えていただいた鶏肉のお店です。関西では昔から鶏肉のことを「かしわ」と呼びます。その暖簾がかかる鶏の精肉店は間口は小さく目立ちませんが、質の極めて高い鶏肉をさばいて、経木に包んで売ってくれます。東京へ持ち帰る京都の食べものの中でも最上等の部類に入る味土産ではないでしょうか。
ここで鶏肉を購入して自宅に持ち帰ると、ごくごくシンプルに塩を振るだけにして、厚めの鍋で焼いていただきます。鶏肉がこんなにも味わい深いものなのかと、初めていただいたときは驚きました。値段は高めですが、100gで600円の「かしわ」がお薦めです。牛肉以上の値打ちがあること間違いなしです。
そして、『とり安』にはもう1店舗あります。精肉店に隣接する料理店で、こちらの店舗では「親子丼」を食べさせてくれます。ふわりとした卵でとじられた親子丼で、口当たりが優しい京都ならではの味わいではないでしょうか。 京都の人は、親子丼にしても出汁巻にしても、「たまご」が本当に好きですね。
『とり安』には「親子丼」のほかに「からあげ丼」もあり、とても美味しいのですが、味が濃い目なので、私はどちらかというと、普通の、それでいて他では味わえない「親子丼」880円がお気に入りです。
【とり安】
住所/京都府京都市中京区烏丸通押小路角
電話/075-241-0456
営業時間/11:30~13:45(L.O.)、17:00~19:30(L.O.)
定休日/木曜・土曜・日曜・祝日