京料理や野菜、湯葉、豆腐、和菓子など京の食材が上質さを保ちながら発展するのは、地下深くにたゆたう清らかな水の力といっても過言ではない。古から都を潤してきた京の水は、今も満ちて京の食を高めていく。

ゆば料理 東山ゆう豆|和食店やホテルがこぞって使う自然味豊かな湯葉を工夫料理で

前日に準備した豆乳を用い、早朝3時から湯葉を作る。引き上げ湯葉、汲み上げ湯葉、湯葉豆腐といった商品は、隣接するカフェで購入可。

「京都の有名料亭やホテルが競って使う湯葉がある」と聞きつけ、京都府南丹市美山を訪ねた。どこまでも続く田畑や谷川の流れを背景に立つ湯葉工房『京・美山ゆばゆう豆 』だ。代表の太田雄介さんは、「美山で採れるものだけで湯葉を作りたい」と、近隣の契約農家とともに大豆を育て、地の水を用いて湯葉を作り始めた。2006年のことだ。料亭などの用途や要望をとことん聞いて、それぞれの店に合う湯葉を提案する。その前向きな姿勢はもちろんのこと、豆の味が際立つ湯葉の評判は、たちまち店から店へと広まった。今や、高級料亭やホテルが、こぞって太田さんの湯葉を使う。

豆乳が膜をはったところで湯葉を引き上げ乾燥させる。濃い豆の味を引き出す谷川の水が味の要に。
『東山ゆう豆 』で味わえる夜のコースは7000円~。手前から造り、前菜、「いちじくと湯葉の利休あんかけ」「湯葉たまご飯」など。
バータイムに味わえる「麻婆湯葉」は1200円。日本酒1100円~。

そんな『京・美山ゆば ゆう豆』の湯葉を味わえるのが、直営の『ゆば料理 東山ゆう豆』である。7時30分からの朝食に始まり、昼食、夕食、バータイムまで、さまざまな湯葉料理を供する。たとえば、夜は平湯葉や汲み上げ湯葉、黒豆の湯葉豆腐を盛り合わせた造りを筆頭に、多彩な湯葉料理8品を味わえるコース。バータイムには麻婆湯葉といった創意工夫のある料理も。湯葉の美味しさと可能性を引き出した独自の料理に、日本酒やワインも進むのである。

桑崎元教シェフ(35歳・左)と和食一筋・津田敏久料理長(57歳)。

ゆば料理 東山ゆう豆

京都市東山区祇園町南側570-218
電話:075・532・1019
営業時間:7時30分~10時、11時~15時、18時~19時30分(ディナー最終注文)、20時~22時30分(バータイム)
定休日:木曜 
交通:京阪本線祇園四条駅下車、徒歩約7分

 

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