ワインといえばフランス、イタリア、スペイン、ドイツなどの欧州勢。そして近頃は安価ながらも高品質が認められ、ニューワールドワインの中でも一目おかれる存在となったチリなどが有名だが、われらが日本のワイナリーも、近年その評価をぐんぐん高めてきている。
そんな世界のワイナリーが自慢のワインの味を競う、アジア最大級の国際コンクール「香港インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション」が10月の上旬に香港で開かれ、日本の『シャトー・メルシャン 長野シャルドネ アンウッデッド 2015』が同ワインアワード部門の金賞を獲得した。あわせて日本ワインの中で最高評価を得たワインに与えられる「ベスト日本ワイントロフィー」も獲得。ワインアワード部門においてダブル受賞に輝いた。
同ワインは長野県北信地区のシャルドネ種を原料に、樽を使用せず(=アンウッデッド製法)、ステンレスタンクを使用して造られたもの。発酵はステンレスタンクで18~22度を保ち約20日間かけて行なわれ、その後約5か月の育成期間を経て完成する。
一年で約7000本が生産される白ワインは、「白桃を思わせるふくよかな果実味に加え、適度な酸味、ミネラル感がバランスよく口中に広がる」と評されている。
また同大会のワインアワード部門では、他にも「シャトー・メルシャン 甲州小樽仕込み 2015」「シャトー・メルシャン 山梨甲州 2015」が銀賞、「シャトー・メルシャン 穂坂マスカット・ベリーA 2013」「シャトー・メルシャン 甲州淡紫 2015」「日本のあわ 穂坂マスカット・ベリーA」が銅賞を獲得した。
長い歴史を持つ日本ワインの原点ともいえる名門ブランド「シャトー・メルシャン」、その実力が改めて世界に認められた結果と言える快挙だ。
そんなお墨付きの一本が手ごろな価格で飲めるのだから、二の足を踏んでしまうこともない。 ビールや日本酒での晩酌もいいが、たまには世界が認めた日本ワインで乾杯、と洒落込んでみるのも悪くはなさそうだ。
【シャトー・メルシャン 長野シャルドネ アンウッデッド 2015】
■産地/長野県北信地区
■使用品種/シャルドネ 100%
■栽培方法/垣根式栽培
■収穫/9月中旬~10月上旬
■発酵/ステンレスタンク発酵 18~22度 約20日間
■育成/ステンレスタンク育成 約5カ月
■生産本数/約7,000本
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取材・文/田中十兄