おでんの世界は多彩になり、「出汁」の違いだけでも選択肢の幅は広がっている。未知なる味わいの「出汁」を楽しめる厳選した7軒を紹介したい。

夏はブイヤベース、冬は鹿や牛……と一年中楽しめるビストロおでん

Bistro-fura-ya フラ屋(東京・新井薬師前)

蝦夷鹿の挽き肉をキャベツで包んだ「ロールキャベツ」790円。
ブルゴーニュでワインを造る仲田晃司さんの「ブルゴーニュルージュ天地人ラベル」はグラス1390円。

「フランスも日本と同じ出汁文化の国。フォン(出汁)を取って、ポトフのような煮込みなどさまざまな料理をつくります」

そう語るのは、「フランスおでん」が名物の『ビストロ フラ屋』の店主・小杉龍介さん(37歳)だ。

小杉さんが店を開いたのは一昨年1月。落語でいう“フラ”(おかしみ)があり、フラっと立ち寄れるフランス料理、が店名の由来だ。

小杉さんは考えた。おでんは煮込み料理だ。ならば、フランス料理でいえば冬場はポトフ、夏場ならブイヤベースこそ、おでんではないか。こうして生まれたのが『フラ屋』のフランスおでんだ。

「お任せ5種」1590円。
この日はじゃがいも、ソーセージ、ロールキャベツ、大根、たまご。出汁は、蝦夷鹿の骨と野菜を3日間煮込み、卵白でアクなどを取り除き、澄んだコンソメにしたもの。

ジビエ出汁のフランスおでん

フランス料理らしく、季節により具はフォアグラ、トリュフ、鴨などいろいろ。冬ともなれば、蝦夷鹿などジビエで取ったコンソメ出汁のおでんが登場する。おでんに添えられるのは、日本版おでんの練り芥子の代わりに、フランス産の粒マスタードだ。

『フラ屋』では、小杉さんが腕を振るう料理を堪能し、おでんの盛り合わせで〆(しめ)る客が多いとか。赤ワインと相性の良い丁寧につくられたコクのあるジビエおでんが、寒い季節に身も心も温かくしてくれそうだ。

Bistro-fra-ya フラ屋

気軽にフレンチを楽しめるビストロ(フランスの小料理屋)文化を日本にも定着させたいという思いから、フランスおでんを手がけるシェフの小杉さん。。

東京都中野区新井5-9-1
電話:03・5942・7087
営業時間:18時〜23時(最終注文22時)、土曜・日曜・祝日は17時〜
定休日:なし
交通:西武新宿線新井薬師前駅より徒歩約3分 12席。

取材・文/平松温子 撮影/安田仁志
※この記事は『サライ』2022年12月号より転載しました。

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