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日本画家・堀文子さんの創作の軌跡を辿る|京都と東京で「生誕100年 堀文子追悼展─旅人の記憶─」開催

2月5日、100歳で亡くなった日本画家・堀文子さん。とどまることのなかった創作の軌跡を辿ることができる展覧会が4月に京都で、5月に東京で相次いで開催される。

『妖精(クリオネ)と遊ぶ』2003年
『妖精(クリオネ)と遊ぶ』2003年

水中を漂うクリオネ(※ハダカカメガイ科の巻き貝ハダカカメガイの通称。貝殻はなく、体はむきだしで半透明。体長約3cm。)のほか、ミジンコや蜘蛛の巣、クラゲ、名もなき草花など、堀さんは他の人があまり見向きもしないようなものに、美と生命力を見いだした。紙本彩色、53.1×41cm。

画家・堀文子さんの足跡を辿る回顧展「生誕100年 堀文子追悼展─旅人の記憶─」が、京都髙島屋と日本橋髙島屋で開催される。

約100点に及ぶ展示作品は、どれひとつとして同じようなものがない。同じ場所で、同じテーマを描き続けることをよしとしなかったからだ。堀さんは「一所不住」を旨とし、同じ所に居続けることを嫌った。繰り返しを「堕落」といい、常に「カーッとする瞬間」を求め、行動した。

それゆえ“旅人”ほど、堀さんを語るに相応しい言葉はない。思えば堀さんの人生は放浪に明け暮れた。

《一つの暮らしに慣れると、驚きが薄れ、感性が鈍る。酸欠状態に陥るのだ》(『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』より)

43歳での3年近くにおよぶエジプト、ギリシアほか欧米諸国、メキシコ旅行を皮切りに、大磯(神奈川県)、軽井沢(長野県)、アレッツォ(イタリア)と移住。ブラジルのアマゾン流域を旅したのは77歳のとき。80歳で、かつてのインカ帝国(ペルー)を訪ねた。

旅の途中で受けた感動は、絵として結実した。今回の展覧会はその集大成でもある。

ブルーポピーへの共感

『幻の花 ブルーポピー』2001年
『幻の花 ブルーポピー』2001年

堀さんは81歳のとき、ヒマラヤのブルーポピーを見るためだけに現地取材を敢行した。絵は評判を呼びリクエストが相次いだが、「あれは、命がけのものです」と2枚めの絵筆をとらなかった。紙本彩色、45.5×33.3cm。

堀さんの旅の真骨頂は、81歳でのヒマラヤ行きだ。ヒマラヤの標高5000m周辺の地点にしか咲かないという幻の花ブルーポピーを求め、周囲の反対を押し切り、単身で乗り込んだ。当時のことを堀さんはこう残している。

《群れることを嫌うと聞いたが、やはりこの一株だけで、あたりに花の気配はなかった。冬は氷に閉ざされる標高五千メートルのガレ場を好むこの花の毅然とした生き方、よりかからず、媚びず、たった一人で己を律する姿勢に、私は共感した》(『堀文子画文集 1999~2009』より)

群れない、慣れない、頼らない。 堀さんが何度も繰り返していた言葉だ。群れれば流される。慣れれば感動が薄れる。頼れば自分を見失う。だからひとりで立つ。ブルーポピーは、堀さんの生き方そのものだった。

最晩年、堀さんは“死”すらも「初体験だから楽しみです」と口にしていた。

《死は終わりではなく次の生命の始まり》(『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』より)

堀さんの絵のなかには、いまも確かに命が溢れている。

堀文子

堀文子(ほり・ふみこ)大正7年7月2日、東京生まれ。女子美術専門学校(現・女子美術大学)卒業。昭和42年より神奈川県大磯町にアトリエを構える。80歳を過ぎてからも世界各地を取材旅行で巡った。最新画集に『堀文子画文集 花ごよみ』、著書に『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』など。享年100。

*  *  *

「生誕100年 堀文子追悼展─旅人の記憶─」

京都髙島屋7階グランドホール
【開場場所】京都市下京区四条通河原町西入真町52
電話:075・221・8811
【期間】4月10日(水)~22日(月)
【開場時間】10時~20時(最終日は17時閉場、入場は閉場の30分前まで)
【休場日】期間中無休
【入場料】一般800円

日本橋髙島屋SC本館8階ホール
【開場場所】東京都中央区日本橋2‐4‐1
電話:03・3211・4111
【期間】5月15日(水)~27日(月)
【開場時間】10時30分~19時30分(最終日は18時閉場、入場は閉場の30分前まで)
【休場日】期間中無休
【入場料】一般800円

※「生誕100年 堀文子追悼展─旅人の記憶─」は新見美術館(岡山県)でも6月1日(土)~7月21日(日)に開催されます。電話:0867・72・7851

※この記事はサライ2019年5月号より転載しました(取材・文/角山祥道)

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