昨年2月、惜しまれつつ100歳でこの世を去った日本画家、堀文子。文子は最晩年、地球で起きる地震や災害、地殻の変動などを「地球が示した人間の暴走への警告に思えてならない」と語っていました。
自身が5歳で関東大震災を経験、17歳で二・二六事件に遭遇し銃を突き付けられ、第二次世界大戦では兄と弟が戦死するなど波乱の人生の中で、生涯をともにしてきた草木や花、生き物を描き続けた堀文子。
今、世界中を襲っている新型コロナウイルス禍の現状を、文子が見たら何を、どう語るのでしょうか。
長年にわたって堀文子の作品を取り扱っている画廊、ナカジマアートが開催する本展は、堀文子が自然を通じて紡ぎ出した生命の息吹きを、作家の言葉とともに展示します。
堀文子のメッセージに耳を傾け、心に刻むひと時をお過ごしください。
【開催要項】
開廊25周年記念 堀文子展 蘇る息吹き
会期:2020年11月10日(火)~11月30日(月)会期中無休
会場:ナカジマアート
住所:東京都中央区銀座5-5-9 アベビル3階
電話:03・3574・6008
開廊時間:11時から18時30分
入場料:無料
アクセス:HP参照
公式HP http://nakajima-art.com
堀文子(ほり・ふみこ)大正7年7月2日、東京生まれ。女子美術専門学校(現・女子美術大学)卒業。昭和42年より神奈川県大磯町にアトリエを構える。80歳を過ぎてからも世界各地を取材旅行で巡った。最新画集に『堀文子画文集 花ごよみ』、著書に『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』など。享年100。
※本展は、コロナウイルス感染予防対策として、入場時はマスク着用のお願い、また混雑緩和のため一部の時間帯を予約制としています。混雑状況についてはお電話にてお問い合わせください。
取材・文/池田充枝