マネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研(https://souken.shikigaku.jp)」が、ビジネスの最前線の用語や問題を解説するシリーズ。今回は、「セカンドキャリア」について考察します。この記事では、セカンドキャリアとして新しい職場環境を選択した場合を中心にお伝えします。

健康寿命が延びてきた現代社会において、50代は新しいキャリアのスタートラインとも言える重要な時期となっています。従来のキャリアを一旦終え、新たな挑戦としてセカンドキャリアを考える方々は増加の一途をたどっています。この大きな転機に、成功の鍵を握るのは適切な情報や戦略であり、そこでこの記事では、セカンドキャリアを成功に導くための具体的な秘訣やヒントをお伝えいたします。新しい環境での挑戦は不安や迷いがつきものですが、それを乗り越える一助となれば幸いです。

成功のためのステップ1:キャリアを分析し強味を生かせる業界を選択

50代といえば、子育ても一段落し、自分自身に視点を向けることができるようになっている方が多いかもしれません。今後、自身が15年~20年をどのように過ごしていくのかを考える重要な時期にきています。

今の会社にこのままいるのか、起業するのか、別の職場にて働くのか、様々な選択肢がある中でまず整理すべきことは、ご自身のこれまでの経験が世の中で何を提供できるのかを考える必要があります。

20代、30代のころにように「何でもやります」「がむしゃらにやります」というだけでは、若い方たちとの競争に勝てません。

自身のこれまでの経験がこの世の中にどんな利益を提供できるのか、改めて整理し強味を生かせる会社や業界を選択しましょう。

成功のためのステップ2:面接では客観的事実を伝える

ステップ1にて自身の経験が生かせる環境を選定した後、面接に進んだ際の注意点をお伝えします。

50代のシニア層の方にありがちな失敗例として、こんなキャリアを積んできたので引く手あまただろう、と思い込んでいることです。再就職できるか否かを決めるのはあくまでも自分ではなく、転職先が決めることになります。まずは、自身が選ばれる立場であることを理解することが重要になります。

また、面接の際に重要なポイントは前項の通り自身が何を提供できるかになります。「求められることならば何でもやります」だけであればシニア層を雇用するより、若い方を雇用する方が企業側にとってはメリットが大きいものです。

ステップ1で整理した自身が提供できる利益を客観的事実に基づいて表現し、企業側(面接官)が判断できるように伝えることが重要です。総じて、セカンドキャリアで成功されている方は、客観的事実(これまでの実績を主観ではなく、数字で表現するなど)を伝えることが当たり前としてできています。

成功のためのステップ3:転職後は評価者を正しく把握する

入社後も、評価者が誰なのかを理解しておくことが重要です。50代のみなさんはおそらく現在高い役職などに就いておられ、ステップ1、2でお伝えした自身が提供できる利益を「買われる形」でセカンドキャリアの道に進んでいるかと思います。

「買われる形」と表現しましたが面接のタイミングでは、前項の通り、企業からの評価を得るためにこれまでのキャリアを客観的事実に基づき説明するでしょう。

ただ再就職できたとしても、まだスタートラインに立っただけです。

セカンドキャリアにおいて失敗する例として、入社後にいつの間にか評価者が自己になってしまっており、自分の正しいと思うことのみに視点がいってしまい、結果、会社からの評価が得られず、「あの人の経歴はすごいけど、何か仕事ぶりはイマイチだな」という他者からの評価になってしまうことが多いのです。

一方でセカンドキャリアにおいて成功している例として、入社後も自身の評価者が誰で、 いつまでに、何を求めているのか、を詳細に確認して、セカンドキャリアの道を歩んでいます。どのポジションであろうが、どのようなキャリアを歩んでこられていようが、社会で生きていく上で常に他者から評価を得なければいけない。このことを驕らずに常に念頭においておく必要があります。

成功のためのステップ4:まずは新しい職場のルールに合わせる

また、新しい職場でのルールや仕事のやり方などを自身のこれまでのキャリアと照らし合わせると非常に非効率に映ることがあると思います。この時に自分のやり方が絶対正しいと感じ、新しい職場でのルールや仕事のやり方を頭ごなしに否定から入ると当然反発を招きます。

セカンドキャリアの道に入るに当たり非効率な部分の改善などをミッションとして求められているケースは非常に多いものですが、まずは一旦、新しい職場でのやり方に合わせる。その上で改善提案のステップに入る。この順番を意識して頂くと成功の確率が上がります。

個人が組織に合わせる必要がある。このことはキャリアを積み重ねてきたみなさんにとっても当然守っていく必要があります。

まとめ

健康寿命の延伸と社会の変化を背景に、50代は新たなキャリアの挑戦としてのセカンドキャリアを迎える重要なステージとなっています。従来のキャリアの終息を迎え、新たなキャリアの方向性を探求する時期に差し掛かっています。

セカンドキャリアを成功に導く4つのステップについてご紹介しました。

ステップ1では、自身の長年の経験と専門知識を生かして、新しいキャリアでどのような価値を提供できるかを見極めることが重要という点をお伝えしました。単なる経験の積み重ねだけではなく、それをどのように活用するかがキーとなります。

ステップ2では、面接時の注意点をお伝えしました。面接において、いかに客観的情報に基づいて、自身の提供できるものを伝えられるのかが重要です。

ステップ3では、評価者は自分自身ではなく、常に他者であることを認識しておくこと。また、新しい環境での評価者は誰なのかを明確にして、評価者が求めていることは何かを認識することが重要であるとお伝えしました。

ステップ4では、自身の仕事のやり方やルールが決して常に正しいわけではなく、一旦新しい環境でのルールに入った上で、ご自身のやり方を進めていく必要がある点をお伝えしました。

本記事が、セカンドキャリアを検討している方々や、セカンドキャリアを歩み始めた方々の一助になれば幸いです。

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