江戸時代から上越地方で織られてきた麻織物「越後上布」は、冷涼感で定評のある麻生地。
小千谷縮は細かい皺を刻むことでさらなる通気性を加えた、夏素材の最高峰ともいうべき生地だ。
「緯糸の撚りを経糸より強くすることで、お湯に入れて手で揉み込んだ際に、シボと呼ばれる縦の流れの細かい皺が生まれます。シボが生じることで、生地は肌にべたつかず、放熱効果が高まります。アイロンさえかけなければ、シボは洗濯してもずっと保たれます」(布ギャラリー・水田育夫さん)
小千谷の縮には、もうひとつ象徴的な作業がある。シボのついた生地を、晴れた日に雪の上に広げる雪晒しだ。日光と雪の反射光にさらすと、白い生地はより白く、染めた生地はより鮮やかになる。糸にも膨らみが出て優しくなる。水田さんは言う。
「小千谷の夏は意外に暑いのですが、このシーツの上に寝ると、ひんやり、さらりとしていてエアコンを使わなくても心地よく眠ることができます」
雪晒しは、今では小千谷でもめっきり見られなくなった伝統技術。その光景を思い浮かべながら寝ると、なお涼しく感じられることだろう。
商品名/小千谷縮の雪晒しシーツ
メーカー名/水田
価 格(消費税8%込み)/52,500円