
立ち上がろうとした瞬間にズキンと痛みが走る、長時間歩いていると重い痛みを感じる……中高年になると、誰もが多少のひざの痛みとつき合いながら生活しているのではないでしょうか。ひざの痛みを抱える方におすすめしたい一冊が、沖倉国悦著『筋肉のつながりを知れば「肩こり」と「腰痛」は自分で解消できる』(アスコム)です。
理学療法士の沖倉さんが長年の研究によって開発した「六層連動操法」(ろくそうれんどうそうほう)は、ファシア(筋膜など)や筋肉を引いてずらすことにより、こりの原因に直接アプローチできるといいます。そして、この「六層連動操法」の概念を取り入れた自宅でできるセルフケア「沖倉流筋膜はがし」をまとめたものが、この著書です。
今回は、沖倉国悦著『筋肉のつながりを知れば「肩こり」と「腰痛」は自分で解消できる』の中から、「ひざが痛い人のための沖倉流筋膜はがし」を取り上げます。
ひざ痛を改善する筋膜はがし全3種
痛みを気にして歩くのが億劫になったり、引きこもりがちになることで、筋肉が衰えたり、脳への刺激が少なくなったりする。そんなふうに、特に高齢の方を老化の奈落へつき落とす可能性のあるのがひざ痛です。
「ひざが痛い」と悩む方を多く診てきたなかで、原因となる癒着が起きている箇所として多かったケースが3つあります。
ひとつ目が、ひざの前側が、全体的に痛い場合です。
体の前側のライン(フロントライン)上、特に肋骨の付近で生じている癒着が原因で起きている可能性があるケースです。
ふたつ目が、ひざの部分の癒着がダイレクトに原因になっている場合です。
ひざの上側が痛いのか、下側が痛いのかによって癒着の部位は異なります。細かくいうと、ひざの上側にある、関節の潤滑油を担っている部分( 膝蓋上包:しつがいじょうほう)が癒着しているタイプ。この場合は、ひざの上側に痛みを感じます。
ひざの下側が痛い場合は、ひざのクッション的な役割を担っている脂肪のかたまり(膝蓋下脂肪体:しつがいかしぼうたい)に癒着が起きているタイプです。
特に覚える必要はないのですが、ひざの上側、下側といわれてもなかなかイメージができない方も多いと思いましたので、図解も掲載しておきます。

最後は、ひざの内側に痛みを感じる場合。これは、体の内側を通るライン(ディープコアライン)の癒着によって起きています。
自分で、ひざのどの部分に痛みを感じるのかがはっきりわかる方は、どれかピンポイントにやっていただいても構いませんが、痛みが鋭い場合、なかなか自分では痛みの場所を判断できない場合が多いので、できれば予防も兼ねて痛みのない側もやっておくほうがよいでしょう。
また、ひざの痛みというのは、年をとるほどに深刻な問題へと発展しかねないので、少しでも違和感を覚えた段階で、早めにケアするのをおすすめします。
それでは、この3つのタイプにそれぞれ当てはまる、ひざが痛い人のための沖倉流筋膜はがしを紹介していきます。
ひざのための沖倉流筋膜はがし その1

ひざのための沖倉流筋膜はがし その2

ひざのための沖倉流筋膜はがし その3

※1~3いずれの施術も痛みを感じた場合は、無理に続けず、中止してください。
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筋肉のつながりを知れば「肩こり」と「腰痛」は自分で解消できる
著/沖倉国悦
アスコム 1,650円(税込)
沖倉国悦(おきくら・くによし)
理学療法士、治療家育成講師、整体師、サンミュージック所属
1979年埼玉県生まれ。理学療法士として16年間勤務する中、リハビリスタッフ130名を超える病院で係長も務めた。原因不明の痛みやこりに向き合う中で、テコの原理を応用した独自の手技「六層連動操法」を開発。現在は表参道に整体院を構え、重症患者の施術を行うほか、整体技術「六層連動操法」を普及させるため、セミナー講師として東京・大阪で活動している。また、ハワイでの人体解剖実習を主催し、理論と技術の指導にも力を注ぐなど、治療家教育にも定評がある。
YouTubeチャンネルは登録者数1. 3万人を超え(2025. 10月時点)、著書『六層連動操法―痛みゼロの最新筋膜リリース』(かざひの文庫)はAmazonベストセラー第1位を獲得(カイロ・整体部門)。
イラスト/中村知史、MICANO











