写真・文/矢崎海里

かつおやまぐろで作られるツナ缶は、さまざまな料理に合わせやすく、日持ちするため人気の食材です。
近年はツナ缶も値上がりして、その価格に驚いた方も多いのではないでしょうか。
食材が高騰している今、おすすめしたいのが「手作りツナ」です。お刺身用のまぐろは高価ですが、今回使うのはまぐろのあら。鮮魚店や大きめのスーパーで売られていることが多く、安価で手に入るため節約食材としておすすめです。
塩で臭みを取り、オイルで15分煮るだけの簡単レシピなので、まぐろのあらを見かけたらぜひお試しください。
まぐろのあらで作るツナ

【材料】(作りやすい分量)
まぐろのあら 400g
塩 適量
★オリーブオイル 200~300ml
★にんにく(輪切り) 1かけ分
★赤とうがらし 1本
★お好みのハーブ・スパイス 適量
(今回はローズマリー2本、ローリエ1枚、ホール黒胡椒10粒使用)
【作り方】
1.まぐろのあらは塩をまぶし、冷蔵庫で30分ほど置く。

2.1を水で洗い流し、水が濁らなくなったらキッチンペーパーで水気をふき取り、鍋に入れる。★の調味料を加え、オリーブオイルをまぐろが半分以上浸かる量加える。

3.弱火にかけ、時折返しながら15分ほど煮る。

4.粗熱が取れたらオイルごと清潔な容器に入れ、冷蔵庫で保存する。
手作りなら、市販品ではあまり見かけないごろっと大きめのツナが作れます。最初に塩を振って臭みを取り、水が濁らなくなるまで洗うことで、食べやすく仕上がります。あらは大きめの切り身で入っていることも多いので、鍋に入らない場合はキッチンばさみで適度な大きさに切りましょう。
鍋は直径の小さいものを使うと、オリーブオイルの使用量を抑えられます。保存時はオリーブオイルにしっかり漬けてパサつきを防ぎ、1週間を目安に食べきりましょう。
まぐろのあらは、刺身の柵を作る際に出た端や、生食に適さない部分を集めたものです。血合いも多く含まれますが、この部分には鉄やビタミンB群、亜鉛などの栄養が豊富に含まれています。

手作りツナはそのまま食べるのはもちろん、ツナマヨごはんやおにぎり、あえ物などにもおすすめです。漬けているオイルはアヒージョやパスタに活用し、最後まで余さず使い切りましょう。塩味は控えめに作ると、あとから好みの味付けにアレンジしやすくなります。
今回使用したまぐろのあらはめばちまぐろで、100gあたり50円。同じめばちまぐろの刺身用柵は100gあたり399円だったので、とてもお得です。まぐろのあらは鯛や鮭のあらと違い、ほとんどの部分を食べられ、少し火を通すだけで筋も気になりません。
ただし、骨や軟骨が含まれている場合もあるため注意してください。まぐろのあらは、生姜煮や竜田揚げなどにしてもおいしくいただけます。
100gあたり(漬け汁除く)
エネルギー:214kcal
食塩相当量:0.9g
* * *
まぐろのあらのほとんどには「加熱用」の表示があります。必ず中までしっかり火を通して調理してください。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。










