写真・文/矢崎海里

新米の季節を迎えましたが、昨年から続く米の高騰の影響で、今年も価格は高めのままです。
2024年に収穫されたお米や備蓄米がまだ家に残っているという方も多いのではないでしょうか。
古くなったお米は、炊き立てはおいしくても、時間がたつとにおいや風味が気になることも。
今回は古くなったお米をおいしく食べきるのにおすすめの、おこげをご紹介します。
炊いたごはんを薄く広げて油でカリッと揚げるだけ。
スープに入れたり、あんをかけたりして、豪華なメニューに変身しますよ。
おこげの作り方

【材料】(2人分)
ごはん 300g
揚げ油 適量
【作り方】
1.耐熱皿にクッキングシートを敷き、ごはんを1cm程度の厚さに広げ、ラップをしないで600Wの電子レンジで3分加熱する。
2.裏返して同様に3分加熱する。

3.粗熱が取れたら食べやすい大きさにキッチンばさみで切り、170℃の揚げ油で2~3分揚げる。

4.油を切ったら完成。
ごはんの水分をあらかじめ電子レンジでしっかり飛ばしておくことで、揚げ時間は短く、失敗なくカリッとしたおこげに仕上がります。
ごはんは炊き立てでも冷凍でも作れますが、冷凍ごはんを使う際は必ずしっかり解凍してから耐熱皿に広げて調理してください。
作り置きには向かないため、揚げた分は当日中に、または冷蔵保存して翌日までに食べきるのがおすすめです。
ごはんにしょうゆや青のり、七味などを混ぜて作れば、おこげせんべいとしておやつに大活躍。
シンプルなおこげはスープに入れたり、お茶漬け風にしたりといろいろな食べ方ができます。
今回はこのおこげを使った海鮮あんかけおこげのレシピをご紹介します。
海鮮あんかけおこげ

【材料】(2人分)
おこげ 2人分
シーフードミックス 80g
ちんげん菜 1株
人参 1/3本
★水 200ml
★酒 大さじ1
★オイスターソース 大さじ1
★鶏ガラスープの素 小さじ1
水溶き片栗粉 適量
ごま油 小さじ1
【作り方】
1.シーフードミックスは解凍しておく。ちんげん菜は茎と葉に分け、それぞれ3cm幅に、人参は短冊切りにする。
2.フライパンにごま油を熱し、シーフードミックス、ちんげん菜の茎、人参を炒める。

3.野菜がしんなりしたら★の材料を入れ、沸騰したら弱中火で5分ほど煮る。

4.ちんげん菜の葉の部分を入れ、しんなりしたら水溶き片栗粉でとろみをつける。

5.うつわにおこげを盛り、4のあんかけをかけて完成。
おこげを使った定番レシピ、海鮮あんかけおこげです。
海鮮あんかけのレシピは、ごはんにかければ中華丼に、焼きそばにかければあんかけ焼きそばに、チャーハンにかければあんかけチャーハンになりアレンジの幅も広がります。
最初はおこげのカリッとした食感が、食べ進めていくうちにあんを吸って柔らかくなった食感が楽しめます。
食べ応えがあるため、白米より少量でも満足感が得られるのも嬉しいポイントです。
エネルギー:452kcal
食塩相当量:2.0g
* * *
ほかにも、古くなったお米は昆布などのだしを加えて炊いたり、炊き込みご飯やチャーハンなど味付けをしたりすることで、においが気になりにくくなります。
「安かったから仕方ない」と諦めず、ちょっとした工夫で最後までおいしく楽しみましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。
