ダイエットというと、食事制限したり、運動を続けたりと頑張って続けないと効果が出ないというイメージですよね。

ところが、ガマンせず、運動もしない頑張らないダイエット本として大ヒットした『すぼら瞬食ダイエット』の著者で、ダイエット講師の松田リエさんは「ダイエットで必要なのは食事制限ではなく食事改善。1日3食きちんと食べることから始まります」と言います。

今回は、松田さんがこれまで3500人もの指導をしてきた実績をもとにまとめた最新著書『食べるほど人生が変わるずぼらダイエット』から、ダイエットに振り回される意識を転換することで、誰でも成功できる一生もののダイエットを手に入れる方法をご紹介します。

文/松田リエ

まずは3か月をひとつの区切りに。この「壁」を越えると、かなりラクになってくる

せっかくダイエットを始めたのに、やる気が途切れてきている。昨日もスイーツを食べてしまったし、ここのところ1日3食なんて全然できていない……。

そんなときに「私って、いつもそう」と自分を責めないでください。
10年近くダイエッターと接してきた私が自信をもってお伝えします。みんな、そうなのです。誰もが、同じ壁にぶつかります。今までと違うことを始めようとしているのだから、以前の習慣グセが抜けなかったり、誘惑があったりするのは当たり前。

また、人のやる気は長続きしないもの。ダイエットを始めたときと同じモチベーションをずっと保つのは不可能です。私ができるアドバイスは、自分を責めずに“ずぼら”精神でいくこと。「1日3食、定食スタイルの食事をとる」と決めたルーティンを、淡々とこなし続けましょう。

食の意識の高い人になる「3か月プログラム」を実践する

最初は、知識を頭に入れて、食の意識を高め、そのルーティンを続ける努力が必要です。続けていくと文字どおり「ルーティン=習慣化」されて、何も考えなくても行動してしまうくらい身についていきます。そうなるまでにおおよそ90日間かかります。そこで私は、習慣化までの道のりとして最初の「3か月プログラム」を組んで指導しています。

習慣化までのプロセス

1.反発期(ダイエットを始めてから2週間目まで)

新しい習慣に抵抗する力が強く働き、不安になる時期。慣れなくてツラいときではあるが、一方でダイエットモチベーションが高く体重の変化も出やすい、ダイエットをしていて楽しい時期でもある。

2.不安定期(2週間目から2か月まで)

日々のルーティンに慣れてくるが、それでもまだ定着するほどには安定していない時期。たとえば「寝坊しちゃって朝食を食べなかった」「友達とカフェに行き、シェアしたスイーツを断りづらく食べてしまった」などとイレギュラーなことが起きて、それに対してどうリカバリーしたらよいか対処に悩んだりする。そんなときに「もうダメだ……」と、継続することをあきらめてしまいがち。

3.倦怠期(2か月目から3か月目まで)

マンネリを感じたり、続ける意味を見失ったりしがちな時期。自分はなんのためにダイエットを始めたのか、どうなりたかったのかを忘れて、意欲を失ってしまう。ここで飽きずにルーティンを続けられるかどうかが、一生リバウンドしない体になれるかどうかの分かれ目

4.習慣化成功(3か月目以降)

約90日を超えると、何も考えなくてもルーティンを毎日こなすくらい身につくようになる。

うっかり食べ過ぎたら、翌日の食事から再調整すればOK

多くの場合、無事に90日間を終える前に、うっかり食べ過ぎてしまったり、食事を抜いてしまったりと、イレギュラーなことが起きてしまうものです。
本当にそれはかなりの確率で起きます。外せない会食や、友人とおいしいものを食べに行く約束……数か月もダイエットをしていれば、そういう誘惑は必ずといっていいほど避けられないものです。

食べ過ぎたら、次の食事からまた調整すればいいんです。脂肪はすぐには落ちない分、すぐつくものでもないから大丈夫。食べたものが体のなかで分解・消化されて、体脂肪として貯蓄されるまでにはタイムラグがあります。
翌日から「定食スタイル」(ごはん、メインのおかず、小鉢、できれば汁物)の食事でビタミンやミネラルをとり、エネルギーとして燃やしていけばいいのです。
ふだんよりエネルギーを多く燃やすために、有酸素運動をするのもいいでしょう。食べたものの3割は活動(体を動かすこと。着替えや掃除、入浴などの日常行動も含みます)によって燃焼されます。

理想の定食スタイル。松田家では夕食は消化の早い魚を選ぶことが多く、夕食が魚の日はお昼は肉を選ぶことが多いそう。
『食べるほど人生が変わるずぼらダイエット』
著/松田リエ
小学館 1540円(税込)

松田 リエ(マツダ リエ)/看護師・保健師・ダイエット講師
1986年生まれ。2児の母。看護師としてがん患者のケアを担当後、保健師として従事。成人の健康教育、メタボリックシンドロームや糖尿病患者への保健指導を行う。この経験から、食卓を担う女性が栄養や体の知識を身につけないと、日本の食習慣はよりよくならないことに気づく。自身が食生活で自然に12kgやせた経験を生かし、「食べ痩せダイエット講師」として起業。ダイエット相談に来る人の多くが面倒くさがりやであることに着目した、すぐ取り入れられる食事メソッド本『ずぼら瞬食ダイエット』(2022年)がベストセラーに。今秋『食べるほど人生が変わる ずぼらダイエット』を発売。SNS総フォロワー数56万人。Belle Lus株式会社代表取締役。Belle Life Style協会代表理事。Instgram:https://www.instagram.com/bls.academy
X:https://x.com/rie__matsuda
YouTube:https://www.youtube.com/c/MatsudaRie

 

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