歴史あるキャンパスには、大人が興味を惹かれる施設や場所が多数ある。医学史、自然誌、演劇、文学から仏教美術まで。大人の好奇心が大満足!

拷問や刑罰の道具を展示、人権の歴史に思いを馳せる|明治大学

「鉄の処女」(右)と「ギロチン」の展示。戦前に国内で作られた複製品だ。

「明治法律学校」として明治14年(1881)に創立した明治大学では、長年、本格的な法律教育が施されてきた。平成
16年に開館した博物館には、人権について理解を深めるための個性的な展示がある。拷問や刑罰に使われた道具類(複製品)が並ぶ。中でも、「ギロチン」と「ニュルンベルクの鉄の処女」は、国内唯一の展示物だ。「鉄の処女」は長年、処刑や拷問の道具とされたが、現在は「恥辱刑」(さらし刑)の道具と考えられている。

この他、江戸時代の拷問「石抱責(いしだきぜめ)」(三角形の木を並べた台に正座させ、太腿の上に石を置く)の道具や獄門(さらし首)の台、火刑(火あぶり)の柱など。十手や刺叉などの捕者道具や、人相書、御仕置例類集なども並び、過去の法の精神や人権抑圧の歴史を学ぶための施設だ。

明治大学博物館

東京都千代田区神田駿河台1-1
電話:03・3296・4448
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)、~16時(土曜、入館は15時30分まで)
休館日:日曜、祝休日、夏期、年末年始、特別休館日、8月1日~9月19日の土曜
入館料:無料
交通:JR中央線・総武線御茶ノ水駅、東京メトロ丸ノ内線御茶ノ水駅より徒歩約5分

江戸川乱歩の邸宅と土蔵で貴重な資料を垣間見る|立教大学

乱歩が多くの時間を過ごした洋館1階の応接間。

立教大学池袋キャンパスは、都心の繁華街にありながら、蔦の絡まる赤煉瓦のチャペルや校舎が、英国庭園のような雰囲気を醸し出している。「旧江戸川乱歩邸」は、隣接する同大に平成14年に譲渡され、同大が研究・保存・公開を進めている。生涯で40回以上の引っ越しをしたとされる推理小説家・江戸川乱歩は、昭和9年にこの邸宅に住み始め、没するまでの31年間を過ごした。

築100年超の母屋と乱歩自らデザインした木造の洋館は老朽化が進み、現在改修工事中だが、5月の再開後には、直
筆原稿や愛用品などの貴重な資料を見られる展示室が新設される。また、豊島区指定有形文化財の土蔵には、乱歩が蒐集した海外の探偵小説や犯罪心理学の本などが保管されている。

旧江戸川乱歩邸

東京都豊島区西池袋3-34-1
電話:03・3985・4641
開館時間:5月頃まで休館、再開後は公式ホームページなどで確認
入館料:無料
交通:JR各線・東武東上線・西武池袋線・東京メトロ各線池袋駅より徒歩約7分

写真協力/明治大学、立教大学

サライ2025年4月号大特集は『「大学」に遊ぶ』

 

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