はるか昔の時代や、遠く離れた土地での生活に思いを巡らせてみたり、おとぎ話の世界に夢中になったり……。日常とは異なる世界を空想し、そんな異世界に思いを馳せることは、日常に彩りを添えるとともに、現実世界に対する見方を変え、新しい発見をもたらしてくれることでしょう。
笠間日動美術館で開催の「異世界を旅する画家たち」展は、アーティストたちが描く不思議な世界に誘う展覧会です。(5月25日~7月15日)
本展の見どころを、笠間日動美術館の学芸員、長谷川翠さんにうかがいました。
「非日常的な世界の体験を求めて、映画やアニメ、ゲームなどを楽しまれる方は多いことでしょう。本展では、私たちの想像力を刺激する不思議な世界観の作品をご紹介します。
国内外にファンをもつ開光市の作品《道化師》は、神秘的な風景の中に一人たたずむ人物の姿が忘れがたい印象を残します。
遠藤彰子《訪う》は、迷路のような街並みの中で子供たちの溌剌とした姿が目をひきます。彼らの物語をつい想像してみたくなります。
佐藤泰生《朝暘 富士と波》は、縦4メートルの圧巻のスケール、そして心を揺さぶる鮮烈な色彩が見る者を惹きつけます。
美馬匠吾《100 years after 2》は、新進気鋭の若手画家による、個性的でユーモラスなキャラクターでいっぱいの世界を描いた作品です。
これらのアートを通して、つかの間の空想旅行をお楽しみいただければ幸いです」
現代アート界で活躍中の作家たちの競演を、会場でゆっくりとご鑑賞ください。
【開催要項】
異世界を旅する画家たち アートが誘う冒険の旅
会期:2024年5月25日(土)~7月15日(月・祝)
会場:笠間日動美術館
住所:茨城県笠間市笠間978-4
電話:0296・72・2160
公式サイト:http://www.nichido-museum.or.jp/
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(ただし7月15日は開館)、7月16日(火)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照
取材・文/池田充枝