7組14名様・宿泊券プレゼント
※応募要項はこの記事の最後にあります。
歴史的な建築物を改装したものから、豊かな自然景観を生かしたものまで、奈良には充実した宿が増えている。最新の施設の中から厳選して案内する。
世界遺産が取り囲む地で圧倒的な非日常感を体験
紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良(奈良市)
今夏、8月29日に開業した『紫翠(しすい) ラグジュアリーコレクションホテル 奈良』は、興福寺や東大寺などの世界遺産が点在する奈良公園の西端に位置する。格式ある表門を入ると、大正11年(1922)建築の木造家屋へと導かれる。建物はこのメイン棟と客室棟とに分かれている。
フロントなどがあるメイン棟は平成29年(2017)まで使用された奈良県知事公舎を改修。床の間や欄間など往時の建材や建具を残し、伝統的な佇まいとモダンな雰囲気が混在している。特筆すべきは、昭和天皇が滞在中にサンフランシスコ講和条約、日米安全保障条約の批准書に署名した「御認証の間」が保存されていること。この小さな応接間から日本の戦後史が始まったと思うと感慨深い。
緑に囲まれる温泉付き客室
かつて要人を迎えた客間はレストラン「翠葉(すいよう)」に生まれ変わった。
「ホテルのコンセプトは伝統と現代の結びです。レストランでは郷土料理の茶粥、飛鳥鍋を再構築した料理や、『万葉集』から着想を得た料理などを味わっていただけます」
と話す広報の佐藤佳子さん。庭園を眺める雅な空間で、古今融合の独創的な料理が楽しめる。
客室棟は景観に配慮した2階建てで、6タイプの部屋がある。客室の大きな特徴は「いばら」があること。「いばら」とは、寺院建築に多い唐破風(からはふ)屋根の垂木に見られるもので、ふたつの曲線が交差した部分に棘のように出っ張った部分があるもの。知事公舎の内蔵に使われていた様式を踏襲し、寝室と広縁の境界に用いている。
デラックスルームとスイートルームには天然温泉の風呂が付く。自然光を採り込む明るく開放的な客室で、温泉に浸り旅の疲れを癒せるのは嬉しいかぎりだ。ホテルは古くは興福寺子院の境内だったという由緒ある立地。隣接する日本庭園・吉城園の散策など、古都らしい寛ぎの滞在が楽しめる。
紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良
奈良市登大路町62
電話:0742・93・6511
チェックイン15時、同アウト12時
料金:1室12万6500円~ 43室。
交通:近鉄奈良駅から徒歩約15分、奈良交通バス県庁東バス停下車徒歩約3分。
宿泊券プレゼント 1組2名様
【宿泊条件】
●スタンダードツインまたはキングルーム
●1泊2食付き
近世の息遣いが残る町なか古民家を拠点に周遊
RITA御所まちGOSE SENTO HOTEL(御所市)
大和平野(奈良盆地)の西南部にある御所(ごせ)市。西には葛城山や金剛山が聳え、古代豪族・葛城氏の本拠地だったことで知られる。江戸後期には陣屋町が形成され、葛城川を挟み商家町の西御所、寺内町の東御所というふたつの顔があり、今もその面影が色濃く残る。
平成20年(2008)に廃業した銭湯『御所宝湯』を復活させ、西御所の町を巡りながら「泊・食・湯」を楽しむ分散型ホテルとして誕生したのが『RITA御所まち』である。建物は大正7年(1918)創業の国産万年筆「モリソン万年筆」の店舗と家屋の一部を改修。内蔵を利用したフロントとラウンジ、4室の客室からなる。
客室は細い窓枠や浴室のタイルに大正モダンを感じる部屋や、欄間や障子が粋な和テイストの部屋など、すべて趣が異なり個性的。どの部屋にもリビングが備わり、充分な居住空間を確保している。
食事はホテルから徒歩5分ほどにある『洋食屋ケムリ』で。以前はタバコ屋だった古民家で、大和野菜や倭鴨(やまとがも)などの県産の食材を使ったコース仕立ての創作料理が楽しめる。もちろん食事の前には、銭湯『御所宝湯』でひと風呂浴びるのもお忘れなく。
RITA御所まち GOSE SENTO HOTEL
御所市西町1069
電話:0745・49・0823
チェックイン15時、同アウト11時
料金:1泊2食付き2名利用ひとり3万300円~ 4室。
交通:JR
和歌山線御所駅、近鉄御所線近鉄御所駅から徒歩約5分。
宿泊券プレゼント 1組2名様
【宿泊条件】
●いずれかの客室
●1泊朝食付き
快適な築150余年の宿は飛鳥時代の史跡の中に立つ
ブランシエラ ヴィラ 明日香 (明日香村)
古代文化の香り漂う郷さと、明日香村。飛鳥坐(あすかにいます)神社の参道沿いに、空き家になっていた町家建築の古民家を再活用する事業が4年前に始まり、昨春、快適な宿として完成した。手掛けたのは長谷工グループ。事業に携わった同社の織野宏哉さんは次のように話す。
「建物は明治3年(1870)に建てられた農家住宅です。参道側に母屋 、奥の離れには納屋や牛小屋がありました。外観は可能な限り保存し、内部は劣化部分を補修して、土間の再生や井戸の復活なども行ないました」
客室は母屋側の「茜の間」と離れ側の「山吹の間」で、通路を挟み独立している。「茜の間」にはソファセットを備えた土間や広々とした畳の居間などがある。「山吹の間」は納屋と藁(わら)置き場だった場所に吉野産の杉板を用いて、居心地のよい空間を作り出している。いずれも床暖房があり、冬の寒さ対策に備えている。
食事は朝食の弁当や夕食の飛鳥鍋が届けられる。飲食品の持ち込みも可能で、電子レンジやコーヒーメーカーが用意されている。
宿が立つのは1400年以上前に創建された飛鳥寺の史跡内。歴史好きはそれだけで嬉しくなる。
ブランシエラ ヴィラ 明日香
高市郡明日香村大字飛鳥660
電話:06・6203・2565
チェックイン15時、同アウト11時
料金:1室2名利用4万6200円~ 2室。
交通:近鉄橿原線橿原神宮前駅から車で約7分。
宿泊券プレゼント 1組2名様
【宿泊条件】
●「茜の間」または「山吹の間」
●1泊朝食付き
親しみやすく使いやすい道の駅に隣接する観光拠点
フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道 (天理市)
天理市にある道の駅「なら歴史芸術文化村」に隣接して立つ『フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山辺 の道』。同ホテルチェーンが日本各地の道の駅に展開するホテルのひとつで、旅を楽しむ拠点として利便性が高い。
「奈良は観光地が点在していますが、じつは天理市から奈良公園、法隆寺、明日香まで、それぞれ車で約30分の距離にあります。このホテルに連泊していただくと、行動範囲が広がります」と話すのは、同ホテル支配人の星野滋さん。
日本最古の道・山の辺の道を歩きたい人にとっても、絶好の立地だ。桜井市の大神(おおみわ)神社、箸墓(はしはか)古墳、祟神(すじん)天皇陵など太古の浪漫を感じさせる名所を辿り、このホテルで安らぎたい。
客室はすっきりとシンプルな作り。洗面スペースとベッドの間に間仕切りがあり、機能的だ。館内にレストランはないが、道の駅併設のレストランを利用できる。ロビーラウンジには無料のコーヒー、紅茶、味噌汁などが24時間用意され、道の駅で購入した弁当などとともに楽しめる。さらに地元の名産品や地酒などを購入できるコーナーもあり、使い勝手のよさもこのホテルの利点である。
フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道
天理市杣之内町元山口方438-7
電話:06・6743・4750(大阪予約センター)
チェックイン15時、同アウト11時
料金:1室1万5730円~ 99室。
交通:JR・近鉄天理駅からなら歴史芸術文化村行き直行バスまたはデマンドシャトル(相乗り送迎サービス、当日要予約)で約10分。
宿泊券プレゼント 2組4名様
【宿泊条件】
●スタンダードツインもしくは
スタンダードキング
●1泊素泊まり
目の前の畑で採れた野菜を食し 里山を見渡せる客室で憩う
ホテル 奈良さくらいの郷 (桜井市)
このホテルからの絶景を望むと、奈良の魅力は歴史ある寺社仏閣だけではないと実感できる。桜井市の高台、大和平野を囲むように東から三輪山や若草山、耳成(みみなし)・畝傍(うねび)・天香久山の大和三山が連なり、こんもりと盛り上がる緑の古墳群が神秘的に佇む。宿の周囲に、こうした日本の原風景ともいえる里山が広がっているのだ。
なら食と農の魅力創造国際大学校附属セミナーハウス『ホテル 奈良さくらいの郷』は、地域の食材と木材をテーマにしている。カフェ・レストランでは、目の前の畑で採れた新鮮な野菜や吉野の養鶏所・野澤養鶏の安全な卵、県産のヒノヒカリなどを使った食事を提供。昼食・夕食は宿泊客以外も気軽に利用できる。
客室には県産の木材を使い、職人の手によるテーブルやソファ、ランプシェードなどを配置。清潔感溢れる清々しい部屋からも周辺の里山が望める。
「朝焼けや夕空、夜の星々の広がりもぜひ体感していただきたいです」と支配人の松本順子さん。ホテルではレンタサイクルを用意するほか、旅行会社と組み、熊野古道や大台ヶ原(おおだいがわら)への日帰りツアーも実施している。
ホテル奈良さくらいの郷
桜井市大字高家2220-1
電話:0744・48・0620
チェックイン15時、同アウト11時
料金:1室1万3300円~ 20室。
交通:JR・近鉄桜井駅から車で約10分。
宿泊券プレゼント 2組4名様
【宿泊条件】
●ツインルーム
●1泊朝食付き
宿泊券プレゼント応募方法
本記事で紹介した5軒のホテルの宿泊券を抽選で、計7組14名様にプレゼントします。
【 応募要項】希望ホテル名、郵便番号、住所、氏名、年齢、働いている人は職業、電話番号をご記入の上、郵便はがきまたはインターネットでご応募ください。
【 宛先】〒101-8001(専用郵便番号につき住所不要)小学館『サライ』編集部 奈良ホテル宿泊券プレゼント(11)係 またはhttp://p.sgkm.jp/a202311hから。
【 締め切り】11月8日(水)必着
※当選された方には12月15日(金)までに宿泊券をお送りします。利用期間(2024年6月30日まで)、宿泊可能日、部屋の種類、食事などの諸条件はホテルごとに異なります。
●個人情報は宿泊券のお届けに必要な情報確認のために使用し、作業終了後、すみやかに破棄いたします。
取材・文/関屋淳子 撮影/鈴木誠一、奥田高文
※この記事は『サライ』本誌2023年11月号より転載しました。