2023年4月14日(金)開業の東急歌舞伎町タワー内に誕生した「109シネマズプレミアム新宿」。8つあるスクリーンのすべての音響システムを、日本人で唯一アカデミー賞作曲賞を受賞した世界的音楽家の坂本龍一さんが監修しました。
映画館全体に坂本龍一さんの音と想いが溢れる
映画好きとしても有名だった坂本さん。新宿にある高校に通っていた坂本さんは、人生で一番映画を観たのは高校時代の新宿だったと語っており、新宿の映画館への想いは特に深かったようです。
フィルム上映が出来る映画館が少なくなったことを残念に思っていたこともあり、この新しい映画館ではフィルム上映ができるようにしたいという提案もあったそうで、最近では珍しくなったフィルム上映対応の最新映画館が完成することとなりました。
また、109シネマズではこれまでオリジナル規格のプレミアムサウンドシアター「SAION」を採用していましたが、今回、坂本龍一さん監修のもと、よりリアルな音を追求した音響システム「SAION -SR EDITION-」が全シアターに導入されることになりました。スピーカーだけでなく、オーディオケーブルやアンプも厳選し、坂本さん自身も納得の、最上の音響をつくりあげたそうです。
全席がプレミアムシートで快適に映画鑑賞
109シネマズの新ブランドとなる「109シネマズプレミアム新宿」は、全席がプレミアムシートとなっており、CLASS A(4,500円。シネマポイント会員は4,000円)・CLASS S(6,500円。シネマポイント会員は6,000円)の2種類の座席が用意されています。
一般的なシネコンの最大約2.3倍という座席の大きさで、傘立てや荷物置き場も各席に設置されており、映画鑑賞中もゆったりとくつろいで過ごせます。
シアターの中央列をしめるCLASS Sは、さらにプライベート感が確保されるつくりで、隣の席との間には仕切りもあり、電動リクライニング機能や充電用のUSB端子まで用意されています。ちょっとした個室気分で映画に没入できる座席のつくりはまさにプレミアム。
スクリーン6では、左右の壁面にも映像が流れる3面ワイドビューシアターの「ScreenX」を採用し、映画だけでなくアーティストライブなども迫力の映像で楽しめます。
映画鑑賞前の時間を充実させるラウンジ
映画鑑賞中だけでなく、映画館に着いた時から特別な時間を過ごせるラウンジも用意されています。このラウンジでかかる楽曲も坂本龍一さんが特別に制作したもの。ソファ席に落ち着き楽曲の音を楽しみながら、映画の始まりをわくわくしながら待つ時間も堪能できそうです。
上映1時間前から開放されるラウンジでは、ポップコーンやソフトドリンクが食べ飲み放題。映画鑑賞のお供になるメニューも、豊富な種類のジャパニーズウィスキーや季節ごとに変わるクラフトビール、素材を厳選したフードなど、普段映画館で食べたり飲んだりしていたものとは違う印象を受ける選りすぐりのものが並びます。
CLASS S利用者向けのプレミアムラウンジ「OVERTURE」もあり、映画鑑賞後にゆったりと余韻に浸れるのが嬉しいですね。
期間限定の開業記念特別上映『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』
5月18日(木)までの期間限定で『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』と題し、坂本龍一さんに関連する作品を特別上映。『戦場のメリークリスマス』や『シェルタリング・スカイ』といった代表作をはじめ、2022年に世界に向けて発信された映像にボーナストラックを1曲追加した『Ryuichi Sakamoto Playing the Piano 2022+』を限定公開します。
坂本龍一さん本人が構築した音響設備の上質な音で、映画作品やライブ映像を楽しめるこの特別な上映はぜひ体験したいところです。
坂本龍一
1952年、東京都生まれ。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年「YMO」結成。散開後も多方面で活躍。映画『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞を、映画『ラストエンペラー』の音楽ではアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞、他を受賞。常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的評価を得ている。
『109シネマズプレミアム新宿』
東京都新宿区歌舞伎町1-29-1 東急歌舞伎町タワー9~10階
取材・文/塚原智美
撮影/五十嵐美弥(小学館)※1960年のミラノ座を除く