取材・文/ふじのあやこ
日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。
朱里さん(仮名・43歳)は33歳で結婚するも義父からの嫁ハラが原因で離婚。離婚までの3年間で食欲不振、睡眠障害など心身ともに限界だったという【~その1~はコチラ】
“結婚=子どもを産むこと”という元義父の呪縛
離婚後に朱里さんはブライダルチェック(妊娠や出産に影響がある病気の有無を病院で調べること)を行う。そして、婚活もスタートさせた。
「離婚するまで夫婦生活がなかったわけではありません。それでもできなかった。結婚している間に一度調べようとなったことはあるんですが、お互いまぁ大丈夫でしょうと先延ばしにしてしまっていて。
離婚後に少し落ち着いてから調べに行きました。結果は、何の異常もありませんでした。なので、そこから婚活をスタートさせました。いくら影響があるものがなかったとしても年齢的に急がないといけませんでしたから」
婚活という行動に駆り立てられた原因は「子どもを産まなければ」という気持ちだったと振り返る。
「元義父の呪縛ですかね。『子どもを産まない女は価値がない』と刷り込まれていたのかもしれません。一度目の結婚をする前は一生独身でも仕方ないかと思っていたのに、離婚を経験後はこのままずっと一人だったらどうしようと不安な気持ちのほうが大きくなっていました。自分の価値がなくなる前、子どもが産めなくなる前に結婚したかったんだと思います」
婚活の結果は厳しく、何度かのデートまで進展した人はいたものの、そこまで。そんなときに会社の後輩から好意を示されたという。
「婚活は色々試したものの、不発ばかりでしたね。そんなときに仲が良かった後輩が会社をやめることになり、そのときに付き合ってほしいと言われました。異性としては元々見ていたけれど、年齢が6つも下で……。どうしても拒むことができなくて、そのときに結婚を諦めました。この人と付き合っても付き合いの延長に結婚はない、あのときはそんな気持ちで2人の関係をスタートしました」
【「孫がしんどい」という義母に気持ちを救われた。次ページに続きます】