世界最高峰の食の都・京都。表通りでなく、一歩足を踏み入れた路地裏に、地元の人が通う小体で旨い店はある。その中でも、とりわけ新しくて、あまり知られていない食事処を選りすぐった。

最新美味処「京都は小体な店ほど面白い」

多彩な豆皿料理から好みで食べたい料理を選ぶ楽しみ

DONTSUKI(下京区石不動之町)

サーモンユッケは信州サーモンと焼き茄子、白葱、うずらたまごを盛り付け、ニンニク醤油をかけた追加料理。コース6600円。

ここ数年、京都でじわじわと広がりつつある、定額の半分おまかせコースの先駆け店である。半分おまかせとは、最初の数品は旬の料理をおまかせで味わい、その後は好きな料理を単品で注文できるというもの。ここ『DONTSUKI』では、一定料金(6600円)で、20品ほどの料理を好きなだけ味わえるというからじつにありがたい。

店主の嶋佑一朗さん(25歳)は、福岡で料理を学び、滋賀県や京都市の和食店で修業を積んだ発想豊かな注目の若手料理人だ。

「人によって食べられる量も違うし、好みもあります。コースの後半がアラカルトなら食事が一層楽しくなるはずだと思ったんです」

最初に供されるのは、季節のお造りとお椀、人気の肉じゃがといったこの店の個性と味わいを象徴する料理4品。その後は、カクテルグラスに盛ったサーモンユッケ、つぶ貝オイル漬けなどの豆皿料理、ミニハンバーガーやTKG(卵かけご飯)など約20品から好きなだけを。和食を基礎にしながらも西洋食材との組み合わせや独自の工夫もあっていずれも魅力的な料理ばかり。この内容ならば、全品を注文する人がいるのもうなずける。

肉じゃがは、最初の4品のうちの一品。上質な牛肉をすき焼き風に焼き付け、マッシュポテトとにんじん、インゲンを添えた定番料理。

2階の個室を貸し切りで味わう料理と鍋のコースもあり、数人のグループならこちらもおすすめ。酒は飲み放題で冷蔵庫からビールや日本酒、ウイスキーなど自分で取り出す方式も人気の理由だろう。

店舗は、町家を再生した複合施設「もみじの小路」のなか。風雅な路地や井戸を配した中庭もあるから、ここに来るだけでも、京都の町家風情を満喫できる。

店主の嶋佑一朗さんは、京都の居酒屋や和食店などで腕を揮った人。その経験を活かした食材合わせや調味が新しい味を生み出す。

DONTSUKI

京都市下京区石不動之町682-4 H8 もみじの小路
電話:080・2733・8351
営業時間:18時〜、20時40分〜(2部制) 
定休日:日曜
交通:阪急京都線京都河原町駅より徒歩約7分

 

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※この記事は『サライ』2022年10月号より転載しました。

 

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