取材・文/ふじのあやこ

日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。

史郎さん(仮名・47歳)は29歳のときに職場で出会った同い年の女性と6年の交際期間を経て結婚。妊娠を機に夫婦生活を拒否されるようになり、元妻からは「外でしてきてください。浮気も不倫も干渉しません」との発言も飛び出す。その部分以外は仲良しな友人のような関係が続いていたが……。

【~その1~はコチラ

不倫報告には「そう」だけで、離婚には「嫌」の一言

友達夫婦に恋愛のような関係は一切なし。職場の後輩から向けられた恋愛感情を無視することはできず、どんどんのめり込んでいってしまう。

「寝室は子どもが生まれたときから夜泣きを理由に相手から別々にしたいと言われ、それから何もなくなりました。そこだけ目を瞑れば、夫婦関係はうまくいっていたと思います。

でも、私が外に好きな人ができてしまった。会社の後輩と恋愛関係になってしまったんです。元妻は不倫に干渉しないと言っていたけれど、最初は隠していました。彼女には申し訳ないけれど、彼女のほうも最初から私のことを既婚者だとわかって関係を持ったわけで、その関係を続けたいって思っていたんです。最初は」

不倫関係が続けられなくなったのは史郎さんのほう。夫婦関係を解消したいと元妻に訴えたところ、「嫌」という言葉が返ってきたという。

「末期かもしれませんが、家に帰りたくなくなったのです。彼女と朝まで一緒にいたくなった。元妻は不倫に干渉しないと言っていたけれど、そうなったらどうなるのかということは聞いてはいませんでした。私はきっと別れることになるだろうと思って『他に好きな人ができた』と伝えました。

相手からの返答は『そう』のみ。そして、『離婚してほしい』という言葉には『嫌』と。『子どもが大きくなるまでは離婚しません』と言われました」

【不倫相手が妻になった後、生活が前より窮屈になった次ページに続きます】

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