日本人にはおなじみのネバネバ食材納豆は、発酵により大豆ではあまり補えない成分が生成される、優れた食品です。
たんぱく質やビタミン・ミネラル・食物繊維などがまんべんなく補えるため、古くから日本人の食生活を支えてきました。
今回は納豆の優れた栄養を解説しながら、おすすめの減塩レシピを2品ご紹介します。
納豆とアボカドのタルタル
【材料】(1人分)
納豆 1/2パック
アボカド 1/4個
大根キムチ 10g
納豆のたれ 小さじ1/4
ごま油 小さじ1/2
【作り方】
1.アボカド・大根キムチは小さめの角切りにする。
2.ボウルに1と納豆・納豆のたれを加え、混ぜ、ごま油を回しかける。
3.うつわに盛り完成。そのままでも、ご飯に乗せて丼などもおすすめです。
アボカドのクリーミーさ、納豆のねばねば、大根キムチのカリカリ感などさまざまな食感が楽しめるタルタルです。
付属の納豆のたれと大根キムチの塩気・甘辛で味付けをしています。
このレシピのおすすめの食べ方は、餃子の皮をトースターで焼いたカップに入れて一口サイズで食べるおつまみ。
適当な大きさの耐熱容器に餃子の皮をカップのように入れ、オーブントースターで5分焼いたものです。
餃子の皮のパリパリとした食感も楽しく、片手で手軽に食べられるのでお酒のお供にもおすすめです。
同じく発酵食品であるキムチをプラスすることで、腸内環境を整えるはたらきが期待できます。
納豆には食物繊維も含まれているため、整腸作用や便秘予防などにはたらきます。
納豆だけだとビタミンCが不足するためアボカドを合わせ、ビタミンCを補えるレシピにしました。
ほかにメディアなどでも話題の納豆特有の酵素「ナットウキナーゼ」は、納豆菌が大豆を分解することで作られたものです。
血液中の血栓をできにくくする作用などで注目されています。
食塩相当量:0.4g
豆腐と納豆の磯辺揚げ
【材料】(1人分)
木綿豆腐 1/4丁(約80g)
納豆 1/2パック
卵 1/2個
片栗粉 大さじ1
青のり 小さじ1/2
おにぎり用のり 1枚
揚げ油 適量
★めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ1
★水 小さじ2
わさび お好みで
【作り方】
1.豆腐はキッチンペーパーで包み、600Wの電子レンジで3分加熱し水切りをする。
2.ボウルに豆腐をいれスプーンで崩し、納豆・卵・片栗粉を入れ混ぜる。
3.青のりを加え混ぜたら、スプーンで形を作りながら、1cmほど油を熱した鍋に落とし揚げていく。
4.両面きつね色になったら油を切る。★の調味料を混ぜてつゆを作る。
5.1/4サイズに切ったおにぎり海苔を巻き、うつわに盛りつけて完成。
青のりと焼き海苔の風味が食欲をそそる一品です。
豆腐は電子レンジで水切りをすることで時間短縮になります。
崩れやすいので、油に入れた後はある程度固まるまで数分は触らずに揚げることで、失敗せずに作ることができます。
天つゆとわさびをつけて食べるのがおすすめです。
納豆にはエネルギー代謝などに関わるビタミンB2が豊富に含まれています。
その量はゆで大豆の約6倍。
蒸した大豆に納豆菌を加え発酵させることで増大します。
このように納豆菌により増加する栄養素はほかにもあります。
例えば骨格形成に関与するビタミンKは納豆菌によって作り出されるもので、大豆にはほとんど含まれていないビタミンです。
特に納豆に含まれるビタミンKは微生物によって生成されるメナキノン類。
納豆のほかチーズなどの発酵食品に含まれる特有のもので、納豆は特に含有量が多い優秀な食品です。
食塩相当量:0.6g
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栄養豊富で手軽に食べられる納豆は、そのままでも食卓のもう一品に活躍します。
発酵食品を上手に取り入れて、栄養バランスを整えましょう。
文/矢崎海里(やざき・かいり)
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。