とにかくカッとなり声を荒立ててしまう、イライラした後に落込む、急に顔が熱くなったり、汗が止まらない、どうしてこんなに頭が痛いの?など、30~40代の「プレ更年期」や、40~50代の「更年期」の女性には、自分ではどうにもならない不調が現れるもの。
実は、その不調には漢方がよく効くことをご存知でしたか?
私の不調にも漢方が効くのか知りたい!どうすれば根本解消できるの?
そんな女性たちの疑問を、漢方の専門家に全10回のシリーズで解説してもらいます。
第2回のテーマは「イライラ」です。
「あんしん漢方」( オンラインAI漢方 )薬剤師の、清水みゆきさんに教えてもらいました。
1.テレワーク中の夫が昼食のために部屋から出てくるだけでイライラ…我慢できない私がいけないの?
マユミさん(38歳)
3歳と5歳の男の子を育てている専業主婦のお母様からご質問を頂きました。
「最近、夫がテレワークになり自宅にいるせいか、すぐにイライラするようになりました。オンライン会議をするとき、子供が騒ぐと聞こえないから1時間だけ静かにさせておいてほしい、と言われて、そんなこと言われても男の子二人だから静かになんてできないですよね。こっちの大変さを何もわかってないなって。あとは、正午になったら当たり前のように昼食が準備されているだろうと思って部屋から出てくるのもイライラします。私は家政婦じゃないんですけど…って。夫は温厚なタイプなので面と向かって私に対して文句を言ったりはしません。ただ私のほうでは一方的にイライラが募っていて…。でも、他のママ友の話を聞くと、もっとひどいご主人も多いみたいなので、このくらいでイライラするのは、我慢できない私がいけないんでしょうか?更年期にはそういう症状もあると聞いたことはあるんですが、年齢的にまだ早いですよね?我慢しなきゃと思ってもできなくて辛いです。」
自分でコントロールできないイライラ、辛いですよね。
以前はなんともなかったことでも、最近、急にイライラするようになった、という場合、その原因は、更年期のような症状が30代半ばから見られる「プレ更年期」かもしれません。
一般的には、45~55歳の閉経前後にこのような不調を生じることを更年期障害と呼びます。更年期障害は、卵巣の老化による女性ホルモンの減少が原因です。
ただし最近では、30代後半~40代前半のまだ閉経ではない年代でも、更年期障害と同じような症状に悩まされるケースが増えており、これは「プレ更年期」と呼ばれています。
女性の体は、実は30代半ばが女性ホルモン分泌のピーク。その後、30代後半から女性ホルモンは減り始めるので、徐々に心と体の不調が出やすくなります。
2.更年期、プレ更年期のイライラの原因は女性ホルモンの減少やストレス
女性ホルモンは、精神を落ち着かせる働きを持つセロトニンと呼ばれる神経伝達物質の生成に関わっています。そのため、更年期やプレ更年期で女性ホルモンが減少するとセロトニンが不足し、イライラするようになります。
また、ストレスも、イライラしてしまう大きな原因の一つです。ストレスをうけると、脳がホルモン分泌をうまくコントロールできなくなって自律神経が不安定になり、更年期に似た症状が起きやすくなってしまうのです。
また、漢方的には、女性は月経の度に血(血液)を消耗するため、更年期やプレ更年期になると血の不足や滞りが生じます。すると、血から栄養を与えられる気(生命エネルギー)の量や巡りが悪くなり、いろいろな不定愁訴を引き起こすと考えられています。
つまり、更年期のイライラは気の巡りが悪くなり停滞しているのが原因なのです。このイライラの改善には、気の流れをよくする習慣を積極的にとりいれていきましょう。
3.更年期、プレ更年期のイライラは漢方で体質から改善しよう
更年期の症状の治療法のひとつに、ホルモン補充療法があります。これは、不足しているエストロゲンを薬で補い、ホルモンバランスの乱れを和らげていく方法です。 効果もありますが、同時に副作用などのリスクもありますので、通院して治療する必要があります。
ホルモン療法は怖いという方や、通院する時間がないという方には、飲むだけで効果を発揮する漢方がおすすめです。
香りのよい食材でイライラ緩和
香りのよい食べ物や飲み物には、気を巡らせる効果があります。
セロリ、春菊、三つ葉などの野菜やパセリ、バジルなどのハーブ類を食卓に取り入れていきましょう。
リラックスできる自分時間を大切に
ストレスは気の巡りを悪くします。几帳面で完璧主義、つい頑張りすぎてしまいがちな方は、考えすぎたり根をつめ過ぎないようにしましょう。
自分が好きなことを楽しんだり、リラックスできる時間を大切にしてください。
不規則な生活に注意
朝寝坊や夜更かしなど不規則な生活は気の巡りを悪くします。生活リズムを整えていきましょう。
ツボで養生
気の巡りをよくするツボを刺激することで、ストレスを緩和することができます。
・太衝(たいしょう):足の甲側の親指と人さし指の骨が交差する前のへこんだ場所を押して刺激します。
・膻中(だんちゅう):胸の中央(左右の乳房の真ん中)にあたりをやさしくなでおろしてさすります。
漢方薬で根本的に解決
更年期の不調には漢方薬もよく使われています。漢方薬は、西洋薬よりも副作用が少ないとされておりますし、対症療法ではなく、体質自体の改善に働きかけるため、根本的な解決につながります。毎日を笑顔で過ごすために、漢方で心と体のバランスを整えていきましょう!
・加味逍遙散(かみしょうようさん) 気や血の巡りをよくし、血を補うことで、イライラやホットフラッシュ(のぼせ、汗)、めまいなどを改善します。 ・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) 気を巡らせて体にこもった熱をさまし、イライラや不眠、動悸を改善します。 ・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ) 気の巡りをコントロールする肝の高ぶりを抑えて、イライラ、不眠などを改善します。 |
健康的な食事やセルフケアを毎日続けるのは苦手という場合も、医薬品として効果が認められた漢方なら、毎日飲むだけで効果を実感できるので、手間なく気軽に継続できます。
ただし、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。
自分に合った漢方薬が知りたいけど、近くに漢方専門薬局がない…という方には、オンラインで漢方相談ができるサービス「あんしん漢方」がおすすめですよ。
4.イライラは漢方で根本的に改善しましょう
更年期やプレ更年期のイライラに悩む女性は、ホルモン療法や漢方をよく利用しています。
「私の我慢が足りないんだ」「もっと頑張らなきゃ」「他の人はこうしているから、自分も同じようにしなきゃ」と自分だけで悩みを抱え込まないでください。
自分に合った方法で、そのイライラを根本的に改善していきましょう!
< 教えてくれたのは…>
「あんしん漢方」(オンラインAI漢方) 薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師/JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康つくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、漢方やハーブの通信講座の運営や、セミナー講師としても活動中です。
●「あんしん漢方」(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=shimizumiyuki
●HP(ママのためのやさしい漢方):https://lifekampo.com/
●漢方女子:https://www.facebook.com/kampojoshi/
記事内に登場した「あんしん漢方」とは?
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