ヨガの先生も朝から待機!
それでは、部屋を出て、この広大なホテルをあちこち散歩することにしましょう。『ザ・ロイヤル・ピタマハ』は、アユン渓谷沿いに自然の傾斜を生かして建てられており、その広さは、なんと18ヘクタール。東京ドームの約4倍あります。小さな村なら、ひとつ分入りそうな広い敷地に、豊かな熱帯雨林と曲がりくねった石畳の道……なんだか沖縄の竹富島や西表島の雰囲気に似ています。
ホテル内にある9つの寺院を巡りながら、迷路のように入り組んだ道を進み、天女が水浴びをしたという伝説も残るアユン川までたどり着くと、何やら東家の下でヨガのポーズを取っている女性が。
私に気がつくと、「さあ、履物を脱いで上がりなさい。朝、自然の中で体を動かすと気持ちいいですよ」と手招きしてくれました。8年間、ここのホテルでヨガを教えているデサ先生です。
川が見える美しい場所でヨガなんて、なんだか心も体もほぐれそうですが、長年、凝り固まった背中は、そう簡単に柔らかくはなりません。首も傾き、猫背のままの私を気にして、しきりに姿勢を正そうとするデサ先生、お手数かけてすみません。最後に目を閉じて瞑想タイム。
「鳥の声を聞いて~」「川の音を聞いて~」「心の声も聞いて~」と先生の低い声が響きますが、心の声を聞こうにも、「暑いなあ、朝からビール飲みたいなあ」と煩悩ばかり浮かんでは消えていきます。しかし、心地よく体を動かしたおかげで、目が覚め、お腹もグゥ、と鳴りました。