蔵の梁に使われた欅の古材が思い出の一枚を末永く守る
越前箪笥で名高い福井県越前市の家具工房「ファニチャーホリック」で代表を務める山口祐弘さんは、欅の古材との出合いをきっかけに本品の制作を決意した。
「解体が決まった大正初期建築の蔵で、立派な欅の梁に目を奪われました。状態も非常によかったので、所有者に頼み込んで譲り受け、それをシンプルなフォトフレームに仕立てました」(山口さん)
フレームの接合は木工の接ぎ手の一種「挽き込み留め接ぎ」。釘を用いず木材のみで組み立てる技術だ。2辺を合わせた角に外側から厚さ3mmの切り込みを入れ、3mmよりわずかに薄い板材に接着剤をつけて挟む。すると接着剤の水分で板材が膨らみ、強固に固定される。フレームは内側に向かって階段状に低くなる加工を施すことで、どの角度から見ても写真に影が落ちない仕様。特典として小学館カメラマンが日本の四季を撮影した4枚の写真もお届けする。
【今日の逸品】
越前指物のフォトフレーム
ファニチャーホリック
10,800円(消費税込み)