家具工房の高度な木工技術と京都の漆芸が融合した菓子盆
国内指折りの家具産地、北海道旭川市で木工クラフト製造を営む「SASAKI(ササキ工芸)」。昭和51年の創業当初は家具のパーツを製造していたが、現在は繊細かつ正確な木工技術を活かし、オリジナル製品を手がけている。
そんなSASAKIが、令和3年に海外展開を視野に入れて始めたのが、産地間協業プロジェクト「pirkamonrayke」だ。このプロジェクト名は、アイヌ語で「よい仕事をする」という意。同社と他分野の職人、デザイナーの3者で手を組み、日本のものづくりの可能性を広げる取り組みである。その第一歩として、和文化が色濃く残る京都の漆工芸とコラボレーションしたのが本品だ。
「北海道産のタモ材を使用し、美しい杢目を活かすために『透き漆』という透明度の高い漆を施しました。今回は定番の赤漆に加えて、珍しい青漆をご用意。青漆はきれいに色を出すのが難しいのですが、京都の漆工房が本品のために絶妙な透明度の青漆を調色してくれました」と、営業の石島卓也さんは自信をのぞかせる。
デザイナー・北川大輔さん渾身の意匠は、木瓜の花を模した伝統文様がモチーフ。月見団子を供える三方風の高台も備え、格調高く仕上げた。菓子盆としてはもちろん、果物を盛るなど使い方は無限。その佇まいの美しさから、インテリアとして飾る人も多いという。
【今日の逸品】
KASHIBON~flower
SASAKI×pirkamonrayke
39,600円(消費税込み)