明治7(1874)年創業の鞄店「銀座タニザワ」。「鞄」の字は、同社の初代が「革」と「包」を合わせて考案したという逸話が残る。昭和初期には英国エリザベス女王戴冠式にご出席される上皇陛下(当時・皇太子殿下)の旅行鞄を納めるなど皇室にも縁があり、日本の鞄の歴史を作ってきたといっても過言ではない老舗である。一貫して守り続けるのはものづくりへの真摯な姿勢であり、持つ人に寄り添う鞄を世に送り出すことだ。
そんな同店が『サライ』と共同開発したのが、コンパクトな牛革製のショルダーバッグ。上質な牛革に凹凸のある模様を型押しした傷が目立ちにくい仕様で、深みのあるネイビーブルーと金具のシルバーが若々しい印象を与える。
実用性は、同店通販部の長澤 伸氏の実体験から工夫を凝らした。
「通院する父が頻繁に鞄の中を探る姿を見て、中身が迷子にならない鞄を目指しました。前面のオープンポケットは、お薬手帳やパンフレットなど外出先で出し入れするものの定位置として活躍し、フラップ付きポケットはスマホ収納にぴったりです」(長澤氏)
主室はダブルファスナーを全開にすると大きく開き、中身が一目瞭然。中央の仕切りはペン挿しも備えるファスナー付きポケットで、小物も整理しやすい。きっと町歩きのよき相棒となるに違いない。
【今日の逸品】
紳士のお散歩牛革ショルダーバッグ
『サライ』×銀座タニザワ
25,300円(消費税込み)