サライ9月号の特集「長寿日本一の国 信州を歩く」で、醤油糀の作り方を掲載しています。数年前に大ブームとなった「塩麹」に似ていますが、保存性も作り方の簡便さもより優れた調味料です。
作り方は本当に簡単です。米糀と同量の醤油を蓋付きの容器に入れ、一日に一度かき混ぜながら1週間ほど(冬場は10日前後)室温で放置するだけ。とろりとしてきたらできあがりで、冷蔵庫に入れれば1年ほどは充分保ちます。
糀の旨みと甘み、醤油の風味が何ともいえずおいしく、たとえば、刻んだきゅうりや茄子などと少量の醤油糀を和えて浅漬け風に。豚肉に絡めて炒める。納豆のタレの代わりに使う、など、調味料としてはほぼ万能です。特に肉類との相性は抜群で、酵素の働きで肉自体が柔らかくなりますし、旨みも増幅されます。ポイントは肉と醤油糀を絡めてからしばらく放置することです。
醤油糀が健康に役立つわけは、発酵食品の持つ抗酸化作用などのほか、減塩に効果的だということがあります。醤油糀自体の旨みが強いため、調味料として使うときは、料を加減して使える。つまり、醤油だけで味付けするより、塩分の分量を少なくすることができるのです。
醤油糀の作り方を教えてくれたのは、郷土料理研究家の横山タカ子さん。本誌では、横山さんに教わった信州秘伝の長寿食レシピも掲載しています。
特集「長寿日本一の国 信州を歩く」が掲載された『サライ』9月号。詳しくは、書店などで手にとってお確かめください。