■使用済みマスクの再利用方法
使い終わった市販のマスクはどうされていますか? 衛生上の問題もあり、ほとんどの方は廃棄されていることでしょう。懐紙のマスクは、使用済みマスクの再利用にも応用できるんです。再利用方法をご紹介していきましょう。
<材料と道具>
・ゴムのついた使用済みマスク1枚
・サージカルテープ(ない場合は、マスキングテープでもOK。ただしサージカルテープに比べると、剥がれやすくなります)
・懐紙1枚
・ハサミ
<作り方>
1:使用済みマスクからゴムとワイヤーを取り外す
使い古したマスクのゴムが固定されている部分を大きめに切り取ります。
そして、鼻腔用についていたワイヤーも取り出します。使用済みマスクから切り離した材料は、アルコール液などで十分に消毒をしましょう。
2: ワイヤーを包み込む
懐紙の裏面に、ワイヤーをサージカルテープでとめます。ワイヤーの幅に合わせて、包み込むように、懐紙を2回折り込みます。
※↓3-5の作り方は、先述した懐紙のマスクと同様です↓※
3: 半分に折る
その後、懐紙を2等分に折ります。
4: プリーツのための折線をつける
2等分に折った懐紙を手前の閉じている方から、約1cm幅で谷折と山折を交互に5回繰り返します。折り終わったら、しっかりと折り目を付けてください。ワイヤーの包んだ部分が上奥になるように開いてください。その時、ワイヤーの包み折は、開かないようにします。
5:プリーツを作る
折り目に沿って、マスクの蛇腹部分である、プリーツを作ります。ワイヤーの包み込み折のところから、最初の谷折を、山折に変更します。変更した山折を、手前に倒して押さえます。抑え込んだ山折の次に出てくる山折を、更に手前に倒して、しっかりと押さえます。
次に出てくる、二つ目の谷折を、山折に変更します。変更した山折を、奥側に倒して、しっかりと押さえます。その状態を保持したまま、一番手前にある山折を奥へ倒します。しっかり押さえたら、プリーツが出来上がります。
6:ゴムの取り付け
1で切り離した「マスクのゴム」部分を、細く切ります。この時、ゴムを切り取ってしまわないように、注意しましょう。プリーツ状態になった懐紙に合わせて両端をサージカルテープで貼り付けます。その時、余ってしまった上下の布は後ろに折り返して、サージカルテープにでしっかりとめてください。
7:再利用した懐紙のプリーツマスクの完成!
これで完成です。再利用するとより短時間でマスクが出来上がります。
詳細な作り方と型紙は「辻徳」のホームページより配布しております。
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世界中の人々が「マスクがない、マスクがない」と憂いています。しかしながら、先人の知恵を借りて自ら工夫をすることで、今のマスク不足は解消することができます。日本で生まれ、大切に育まれた作法を今こそ、活用しましょう。
「懐紙のマスク」について教えてくれたのは:
京都懐紙専門店「辻徳」
「辻徳」は、京都・平安神宮の大鳥居近くに位置する懐紙専門店。新しい感覚を取り入れた懐紙を100種類以上生産・販売しています。
取材・文/末原美裕
小学館で11年間雑誌の編集部門において実務経験を経たのちに独立。フリーの編集者・ライター・Webディレクターに。京都メディアライン(https://kyotomedialine.com Facebook:https://www.facebook.com/kyotomedialine/)代表。2014年、文化と自然豊かな京都に移住。