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取材・文/ふじのあやこ

【娘のきもち】母親の借金で見えた両親の絆。一人っ子が背負う「自分が支えなければ」という思い~その1~

近いようでどこか遠い、娘と家族との距離感。小さい頃から一緒に過ごす中で、娘たちは親に対してどのような感情を持ち、接していたのか。本連載では娘目線で家族の時間を振り返ってもらい、関係性の変化を探っていきます。

「『一人っ子だから』と自分を決めつけていたのは両親や周りではなく、私自身だったのかもしれません」と語るのは、亜美さん(仮名・45歳)。彼女は現在、都内で9歳の子供を育てながら、フリーの専門職として働いています。話を聞いている間ずっと笑顔を崩さず、言葉遣いや姿勢、所作などすべてが綺麗。気配り上手なところからも、人懐っこい雰囲気を感じます。

苦労人の父と、お嬢様育ちの母。育ちは両極端なものの、どちらも娘を溺愛していた

亜美さんは神奈川県出身で、両親との3人家族。両親は職場で出会い、年齢は1つ違いなものの、育った環境は両極端だと言います。

「父は家が貧乏で、若い頃は色々苦労していたみたいです。それにたくさん兄弟のいる次男坊で、下の子の面倒をよく見ていたのか、大人になってからも面倒見が良くて、頼りがいのあるタイプ。

一方の母親は家が元々お金持ちの家の人で、一人っ子。自由というか、子供の私から見ても、どこか放っておけない雰囲気のある人でしたね。それに元々顔がとにかく美人なこともあり、若い頃はモテていたと父や周りから聞いています」

両親は20代半ばで結婚したものの、亜美さんが生まれたのは母親が34歳のとき。2度の死産を乗り越えて誕生したこともあり、亜美さんは両親から溺愛されたそう。

「母親は特に体が弱いということもなかったのに、子供にはなかなか恵まれなかったみたいで、私は結婚してから10年ぐらい経った時にやっとできた子でした。そしてその後に下の子もできなかったから、両親はとにかく私のことを可愛がってくれました。学校は幼稚園から高校までの一貫校でずっと女子高。母が希望してその学校に入れたと聞いています。元々いいところのお嬢様だった母親は私にもそうなってほしいという思いがあったんでしょうね」

【次ページに続きます】

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