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数々のホーム食を試食してきた著者が教える、食事のおいしい有料老人ホームの探しかた

取材・文/坂口鈴香

前回は高齢者施設の食事について解説した。今回は、食事がおいしい施設の見分け方について、有料老人ホームを中心にして考えてみよう。

ホーム生活では、3度の食事は大きな楽しみとなる。ホーム選びの基準として、食事のおいしさは最優先ではないものの、重要なポイントだろう。筆者がこれまで試食してきた限りでは、ホームの価格帯にかかわらず「まずくはないけれども、飛び切りおいしいわけでもない」というホームがほとんどだ。誰もが口を揃えて「このホームの食事は素晴らしい」というホームはそう多くない。

では、少しでも食事のおいしいホームを探すにはどこをチェックすればよいのだろうか。そのポイントを伝授しよう。

1 試食すること

百聞は一見に如かず。自分の舌で味わってみることだ。

それも1回ではわからない。できれば1週間程度体験入居して、朝昼晩食べてみることだ。試食付きの見学会を開催しているホームもあるが、そこで出されるのは、あくまでも「試食会用」の食事。普段の食事とは別物だ。

2 厨房を運営するのは委託業者か自社か

前回も書いたように、自社で運営しているホームと、外部に委託しているホームがある。

外部委託のメリットは、ホーム側が食材の廃棄リスクや万一の食中毒リスクを負わないで良いという点だ。また入居者からの評判が悪いと、業者を変えればよいという考え方もできる。つまり、自社運営だとそれらの責任を自社で負うということ。これは、食に対する姿勢の違いでもあると言ってよいだろう。だから、優劣をつけるなら軍配は自社運営の方に挙がる。

3 入居者の意見を聞く姿勢があるか

積極的に入居者の意見やリクエストを取り入れているホームもある。

味の好みは千差万別なので、評価は分かれるのではないかと思う人もいるだろう。実は筆者もそう思っていたのだが、実際は「おいしい」「まずい」という評価はほぼ一致するという。

だから、入居者の意見を聞いて改善する姿勢があれば、それだけおいしいものに近づくということなのだ。

意見を取り入れる姿勢があるかどうかは、食堂にアンケートボックスを置いているか、厨房職員が食堂を回ってコミュニケーションを取っているかをチェックするとよい。食堂の掲示板も見てみると、厨房職員の熱意がわかるはずだ。

4 摂食率の高さ(自立型ホームやミニキッチンの付いているサ高住の場合)

介護型のホームの場合は、3食ホームで食べることが前提だが、入居時自立型やサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)はミニキッチンが自室に付いているので、自炊したり外食したりする人も少なくない。

それでもホームの食事がおいしければ、食堂で食事を摂る人は増えるものだ。見学時に、摂食率を聞いてみれば教えてくれる。

5 職員はホームの食事を食べているか

4と関連するが、職員がどれくらいホームの食事を摂っているかも、おいしさを見極める目安になる。食事がおいしいホームなら、職員もそれを食べているし、気の利いた料理長がいれば、職員用のまかない料理をつくってくれていて、それが好評だったりもする。これも見学時に、職員の食事事情について聞いてみると参考になる。

6 メニューを選べるか

ホーム生活をしていると、自分で何かを「選ぶ」という機会が少なくなる。少しでも選ぶ楽しみを味わってほしいと、朝食は和洋食から、夕食は肉魚から選べるというような「選択食」を提供するホームもある。

この場合は、あらかじめ予約するというシステムを取っているホームが多いが、それでも入居者にとっては好評なようだ。

7 食器をチェック

味よりは優先順位が下がるが、食事のおいしいホームは食器も陶器であることが多いと感じる。いくらおいしくても、病院のようなプラスチック食器だと“施設感”が出てしまう。

身体機能の維持を目的として、「自分でできることは、自分でする」という方針のホームだと、配膳下膳は自分でする場合もある。そのため、重い陶器の使用を避け、軽いプラスチック食器を使用しているというホームもあるが、それでも陶器の方が食事の楽しさは増すと思うのだが、どうだろうか。

* * *

 

以上、有料老人ホームを中心として、食事の見極めポイントをご紹介した。

これまで筆者が試食してきて感じるのは、「食事のおいしさは、ホームの価格帯に比例しない」ということだ。高いホームだから絶対においしいというわけではないし、安くても良心的な食事を提供しているホームもある。身も蓋もないが、最終的な味は調理師の腕しだいなのだ。

ホーム選びの際、食事も大きなチェックポイントとして、しっかり見極めてほしい。

取材・文/坂口鈴香
終の棲家や高齢の親と家族の関係などに関する記事を中心に執筆する“終活ライター”。訪問した施設は100か所以上。20年ほど前に親を呼び寄せ、母を見送った経験から、人生の終末期や家族の思いなどについて探求している。

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