近年の結婚式は、親世代の結婚式と比較すると形式や費用のかけるポイントなど、ずいぶん異なる印象を抱く方も多いでしょう。「結婚式準備は親任せ」が定番だった頃とは異なり、今は新郎新婦に任せる方がほとんどです。それ故楽しいはずの結婚式準備期間中に、忙しさからいざこざに発展するケースも珍しくありません。
結婚式は両家が一つの家族となることを実感する記念すべき日です。親としてどのように新郎新婦をサポートできるのか、まずは準備の全体像を把握しておきましょう。
ここでは、結婚式準備のスケジュールやストレスを減らす方法をご紹介します。
目次
結婚式準備の全体像を把握する
ストレスを減らすための準備術
結婚式までにやっておきたい美容と健康
最後に
結婚式準備の全体像を把握する
一般的に、結婚式の準備は長い時間をかけて行なわれます。子どもから逐一報告がなくても、親が全体像を把握しておくことで「そろそろ〇〇を決める時期かな」と大体の予想がつき、コミュニケーションのきっかけにもなるでしょう。
ここでは、大まかな結婚式準備のスケジュールとチェック項目をご紹介します。
結婚式までのスケジュール|いつから何を始めるべきか?
契約するプロデュース会社や式場にもよりますが、多くの場合は結婚式のおよそ1年ほど前から行動を開始します。
1年前:ゲストのリストアップ、会場決め
半年前:衣装の試着スタート、主賓や余興をお願いする人を決める、招待状のデザイン決定
3か月前:招待状の発注、引き出物や料理など検討し始める
2か月前:この頃から式場と新郎新婦の打ち合わせが本格化。披露宴の内容を決め、司会者との打ち合わせも並行して行なう
1か月前:ヘアメイクリハーサル、映像関連の決定、席次決め
上記は、一般的な規模の結婚式の場合のスケジュールになります。「ゲストは親族のみ」というような少人数婚の場合は、上記のスケジュールより簡略化されているケースが多く見受けられます。
チェックリストで準備を効率よくしよう
結婚式の準備は基本的にはプランナーが誘導してくれますが、事前にチェック項目を把握しておくことでよりスムーズに準備を進めることができます。
結婚式準備のチェック項目は、大きく分けると以下の7つです。
1:会場の決定
2:ゲスト・席次
3:料理・引き出物
4:衣装
5:披露宴の進行
6:招待状作成
7:親族の予約関係(着付けや宿泊手配など)
チェックリストを作成し、漏れがないよう親も二重で確認しておくと安心です。
忘れがちなポイントとその対策
結婚式準備において親は基本的には見守り「相談を受けたらアドバイスする」というスタンスでいいでしょう。親として結婚式に対して求めるものや気になる点があれば、会場決定前に新郎新婦に伝えます。
一方、新郎新婦だけでは行き届かないこともあります。準備を進めていく上で忘れがちな配慮に関しては、親がフォローしてあげることが大切です。
例えば、遠方のゲストを多数招待する予定なのに、最寄り駅から遠い会場ではゲストに負担をかけてしまいます。新郎新婦のこだわりを叶えることも大切ですが、ゲストの負担を減らすことも親が積極的に呼びかけるといいでしょう。
また、親族をどこまで呼ぶべきかなどは、子どもたちだけでは決めかねる部分です。親族間で暗黙のルールがあることも多いので、親がある程度親族の招待客を決めてあげるとスムーズにことが進みます。まずは親子で相談し、その上で親が関わるべき場面では積極的に手伝いましょう。
ストレスを減らすための準備術
結婚式の準備期間中、多くの新郎新婦がストレスを感じ、衝突してしまうケースもあります。原因の多くは「相手が無関心で、自分だけが頑張ってる」や「考えることや準備するものが多すぎる」ことが考えられます。その結果、結婚式を面倒に感じてしまうのです。
ここでは、できるだけストレスを減らすための準備方法をご紹介します。
役割分担でスムーズな準備を実現
役割分担を決めないまま準備が始まると、新郎新婦揃っての打ち合わせが多くなります。それが当たり前になると、どちらかがやる気のない態度を取るたびにイライラすることがあるかもしれません。
中には、二人揃う必要のない打ち合わせもあるでしょう。お互いの役割を決めることで各自責任を持って取り組み、打ち合わせの負担を減らすことができます。
状況によっては親も手伝いを頼まれることがあります。例えば、「手作りアイテムの仕上げを手伝ってほしい」というように、主に作業面で親が協力を依頼されるケースが見受けられます。
準備の進め方を見直す|自分でできることとプロに任せること
招待状や映像など、節約のために手作りする新郎新婦は多数いらっしゃいます。しかし、いざ作業を始めてみると細かい作業が多く、結構な時間がかかってしまうものです。
何かを作りあげることが好きな方にとって作業は楽しいものですが、仕事との両立で忙しかったり、節約だけが目的では追い込まれた時に余裕がなくなります。手作りが無理だと思った時点で、早めに式場に相談しましょう。
費用はかかりますが、業者に任せることで時間が節約でき、心に余裕が生まれます。心を込めることは大切ですが、負担を減らすことも精神衛生上では大切なことです。
結婚式までにやっておきたい美容と健康
式前にシェービングを希望される新婦は多いですが、本番ぎりぎりに行なうと、肌が負けてしまいコンディションが悪いまま当日を迎える可能性があります。遅くとも7日前には予定を入れておくと安心でしょう。
またオプションにはなりますが、ヘアメイクにこだわりのある方はリハーサルも行なっておきましょう。中には、「リハーサルをしなくても、当日はプロがしてくれるから安心だろう」と考え、リハーサルを省く方もいらっしゃいますが、できるだけ行なっておくことをおすすめします。
担当によってはヘアメイクのテイストが異なることもあるので、事前に自分の希望する仕上がりになるか確認しておくことは大切です。母親と一緒にメイクリハーサルに参加される方もいらっしゃいます。親ならではの率直な意見を伝えることができ、スタッフを交え楽しいひとときとなることでしょう。
結婚式当日の新郎新婦は朝早くから、二次会も行なう場合だと夜遅くまで、ノンストップで動き続けることになります。親も慣れない衣装やゲストへの気配りなど、気力・体力を使います。食事もゆっくり取れないことが多いので、当日は親子共々万全の状態で臨めるよう、コンディションを整えておくことが大切です。
最後に
準備期間中に親から見て気になることがあれば、その時点で解決してから次の準備を進めましょう。親子での話し合いが不十分なまま進んでいくと、最悪の場合、式場をキャンセルする事態になりかねません。
結婚式の成功は、準備段階での親子・新郎新婦・プランナーとの情報共有がカギといえます。準備に取り掛かる前に、積極的な親子のコミュニケーションを心掛けましょう。
監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/
執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
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