子どもたちが両家の親の結婚の了承を得ることができたら、次のステップは「親同士の顔合わせ」になります。顔合わせは、これから両家が「家族」として付き合っていく上で欠かせないイベントです。

以前は、親同士の対面する場は「結納」が主流でした。しかし、近年は「結納」よりも身軽な「顔合わせ食事会」を選ばれるご家庭が増えています。

顔合わせ食事会では、結納ほど厳密なルールは存在しません。それ故に、どのような服装を選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか? 「人間は中身が大切」とは言うものの、服装はその人の第一印象を決める大切なものです。相手の親に悪い印象を与えないためにも、顔合わせ食事会にふさわしい服装選びをする必要があります。

本記事では、両家の顔合わせ食事会でのおすすめの服装や注意点をご紹介します。

目次
顔合わせ食事会とは?
顔合わせ食事会での服装のチェックポイント
フォーマルな顔合わせ食事会の服装
カジュアルな顔合わせ食事会の服装
最後に

顔合わせ食事会とは?

顔合わせ食事会とは、結婚前に両家の家族が集う食事会のことです。両家の親睦を深めることが主な目的となるため、結納のような決まった流れや儀式、用意する品物などは特にありません。

顔合わせ食事会の会場は、料亭やホテル、レストランやまれに自宅で行なわれることもあります。自宅での顔合わせ食事会の場合、結納が主流であった頃の「女性をお嫁にもらう」考え方の名残から、男性側が女性宅を訪問するスタイルが一般的です。

しかし、今は「女性をお嫁にもらう」というより「二人が新しい家族を作る」という考え方に変わってきています。そのような時代の流れから、「顔合わせ食事会」の開催場所はお店で行なわれることが多いようです。

子どもたちが結婚すると言っても、なかなか両家が一同に集う機会は少ないもの。その中で、顔合わせ食事会は家族が集まる貴重な機会であると言えます。顔合わせ食事会に出席するメンバーは、両家の親と結婚する当人たちだけのパターンが一般的です。しかし、兄弟姉妹や祖父母が同席して大人数で行なわれるケースも珍しいことではありません。

多くの親御さんにとって、「顔合わせ食事会」が相手の親との初対面の場になることが考えられます。当日に恥をかかないためにも、事前に親子でどのような服装で参加すべきか相談しておくことが大切です。

顔合わせ食事会での服装のチェックポイント

顔合わせ食事会で大切なのは、服の華やかさや高価さなどではなく「その会にふさわしいものかどうか」がポイントです。

ここでは顔合わせ食事会の服装を選ぶ際、確認しておきたいチェックポイントをご紹介します。

両家で「格」を揃えることを意識して

顔合わせ食事会の服装で大切なことは、「両家の格を合わせること」に尽きます。

顔合わせ食事会当日、いざ集合して両家の服装に格差があると、お互いに気まずくなる可能性も。「一方の母親は普段着に近いワンピースで、もう一方の母親は色留袖だった」というような事態を避けるためにも、相手の親はどのような服装で出席するのか、事前に子どもを通じて確認しておくことが大切です。

会場にあった服装かどうか

多くの場合、顔合わせ食事会の会場は「料亭」や「ホテル」、「レストラン」になります。「高級ホテルで普段着」や「カジュアルなレストランで和装」だと、ちぐはぐに感じませんか? どの会場であっても、それぞれの雰囲気に合った服装を選ぶことが重要です。

親は子どもより控えめに

顔合わせ食事会での親の服装は「子どもより一歩引く」ことを意識します。親の服装が子どもより派手なものだと、相手の家族に「我が強そうな親かもしれない」という悪い印象を持たれてしまうかもしれません。

特に母親は、本人より控えめすることが大切です。主役はあくまで子どもたち。普段華やかなスタイルが好みの方でも、この日は一歩引くイメージで服装を選ばれることをおすすめします。

フォーマルな顔合わせ食事会の服装 

顔合わせ食事会の会場が高級ホテルや歴史ある料亭の場合、服装も合わせてフォーマルなものを選ぶ必要があります。

ここでは、フォーマルな顔合わせ食事会でおすすめの服装をご紹介します。

子ども(男性) 

男性の場合、「ダークスーツ」や「ブラックスーツ」が基本です。シャツは白が一般的ですが、薄い色のシャツを取り入れても問題ありません。

ネクタイは白かシルバーだとよりフォーマルな印象になります。店によっては靴を脱ぐ可能性もあるので、靴下は黒が無難です。

子ども(女性)

女性は品のある「ワンピース」を選ぶ方が多い印象です。丈はひざ下かひざ丈で、露出が少ないデザインのものを選ぶと上品に見えます。色味は暗いものは避け、おめでたい場にふさわしい明るめのものがおすすめです。

中には、「独身最後だから」との理由で「振袖」を選ばれる方も多くいらっしゃいます。ただし、振袖は本来「正礼装」という一番格式の高い服装です。自分以外の参加者の服装がラフなものであった場合、何となく浮いてしまう可能性もあります。顔合わせ食事で振袖を着用する場合、事前に両家に一言お知らせしておくと安心です。

父親

父親は、結婚する男性に合わせて「ブラックスーツ」もしくは「ダークスーツ」が一般的です。父親のフォーマルな衣装としてモーニングもありますが、顔合わせ食事会には「力が入りすぎている」イメージを抱かれる可能性も。ここでは、父親も子どもと同じくスーツで揃える方が良さそうです。

和装の場合は「紋付き羽織袴」を選びます。しかし「モーニング」と同様に、顔合わせ食事会で父親が和装を着用するケースは少数派でしょう。

母親

洋装の場合、「アンサンブル」や「ツーピース」にコサージュやパールを合わせます。派手な柄物などは避け、シンプルに上品にまとめるのが基本です。アクセサリー類は大きな宝石などは使用せず、控えめなパールのような小ぶりなものだと好印象に。

和装の場合、「訪問着」や「付け下げ」を着用することもあります。会場の格や子どもたちとの服装のバランスに合わせて選びましょう。 

カジュアルな顔合わせ食事会の服装

結婚式と同様に、「顔合わせ食事会」も年々カジュアル化しています。しかし、服装に関しては基本的に「綺麗めのもの」を選んでおくのが無難と言えるでしょう。

カジュアルな顔合わせ食事会の場合、子どもたちから親に具体的な服装を説明しておくことが大切です。「カジュアルな服装でOK」と伝えていても、人によって解釈の仕方は異なります。曖昧な表現は避け、あらかじめ具体的な服装を提案してあげると失敗は避けられそうです。

顔合わせ食事会に、厳密な服装のルールは存在しません。中には、両家が納得済みであれば「全員が普段着」で参加するケースもあります。

ここでは、カジュアルな顔合わせ食事会の服装をご紹介します。

子ども(男性) 

カジュアルなジャケットに襟付きシャツが基本。ジャケットはなしでも問題ありませんが、着用しておくと好印象です。ノーネクタイのスタイルでも問題ありません。シャツの色は白にこだわる必要はありませんが、奇抜な色のものは控えましょう。

ズボンに関しては、半ズボンや足首の見えるものは避けた方が無難です。

子ども(女性) 

セットアップやワンピース、スカートにカットソーなどの清潔感のある服装がおすすめです。洋服の生地感は、光沢感の少ないものを選ぶとよりカジュアルになります。つやつやしたものはパーティー感が強いので、カジュアルな顔合わせ食事会では避けた方が良さそうです。

カジュアルな食事会で和装はまれですが、着用するなら「訪問着」や「付け下げ」を選びます。

父親   

カジュアルなジャケットに襟付きシャツが一般的です。ノーネクタイでも問題ありませんが、ネクタイをつけるならデザイン性のあるものを選ぶとカジュアルな印象になります。

母親

洋装ならスーツやアンサンブルで、丈はひざ丈もしくはひざ下くらいのものを選びます。

カジュアルな食事会でも、子ども(女性)が和装を選ぶこともあります。そのような場合、母親も子どもに合わせて和装を着るなら「鮫小紋(さめこもん)」がおすすめです。

最後に

顔合わせ食事会は、これから長いお付き合いをしていく両家にとって大切なイベントです。服装だけを重要視する訳ではありませんが、服装はある程度その人の内面を表すとも言われています。顔合わせ食事会の成功をさせるために、ふさわしい服装選びを心がけましょう。

監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/

構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB

 

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