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猫には猫のための病院を!猫の専門病院「キャットフレンドリークリニック」が増加中

怪我の治療のため、よく動物病院に行っていたわさびちゃん。

怪我の治療のため、よく動物病院に行っていたわさびちゃん。

動物病院というと、これまでは人間以外の動物というひとつの括りで診察されてきました。でも、家族の一員としてのペットの存在が大きくなるにつれ、最近はより専門的な動物医療の必要性が問われるようになってきました。そこで今回は、猫の専門病院について紹介したいと思います。

人間の医療では、内科や外科、眼科、泌尿器科、脳外科、耳鼻科、歯科、精神科など専門医がいて、体のどこが悪いかによって、行く病院や診察してもらう先生が変わります。内科と思って病院に行っても、違う科で再検査を、といわれることもあります。

人間以外の動物はというと、最近は眼科など専門的な動物病院が増えてきましたが、実際にはこれまでは体の悪いところ別どころか、種別も全て一緒くたというのがほとんどでした。犬も猫もウサギも鳥も、「動物病院」という大きなくくりの中で診察されることが多いのです。

これは日本だけの話ではないのですが、そもそも獣医さんが大学で勉強する内容には、限りがあります。牛や馬、豚といった家畜について勉強し、更には動物病院で診察することが多い犬のことも勉強します。でも、獣医さんたちは学ぶことがあまりにもたくさんあって、獣医学部のカリキュラムでは、これで精いっぱいというケースが多いのです。

例えば、猫のこと専門的に学べる獣医学部、というのはないので、獣医さんたちは大学を出てから、それぞれ自分で学んでいくしかありません。でも、犬の治療を猫に当てはめて行なっていることが多いのが実情です。

わさびちゃんちの保護猫だったもめんちゃん。首の周りの真菌がなかなか治らず、長らくカラーをつけていました。

わさびちゃんちの保護猫だったもめんちゃん。首の周りの真菌がなかなか治らず、長らくカラーをつけていました。

飼い主さんも、犬を飼っていれば、フィラリアや狂犬病などの予防注射を打ってもらうために動物病院や保健所などに行く習慣がありますが、猫となると、「猫は病院に行くのを怖がるから」「うちの子は外出が嫌いだから」と、つい猫自身の性質のせいにして、病院に行くことを諦めてしまいがちでした。

でも、最近は猫を飼う人が増え、猫の飼い方についての意識が高まっているおかげで、猫を病院に連れて行くことへの抵抗もなくなってきました。

その受け皿となる動物病院側も、ここ数年で大きく変わってきています。もともと、東京大学を中心に猫に関する基礎研究は行なわれてきましたが、現場の医療としては、猫は犬とは全然違う動物なのに、犬の医療を猫に当てはめて行なってしまうことが多かったが実情でした。

でも、それでいいのか、と。かねてから獣医師たちの間で懸念されていた、「猫には猫のための専門的治療が必要ではないか」「そのためには猫に関する研究を進めるべきではないか」という問題点に取り組む獣医師が増えました。

そこで2014年に設立されたのが「ねこ医学会」です。猫のことについて専門的な知識を持つ識者たちが、猫がより良い医療を受けるにはどうしたらいいかなど、猫の医療の発展や環境整備などを考える学会です。

このねこ医学界が認定する「キャットフレンドリークリニック」は、イギリスに本部のある国際機関である国際猫医療学会の基準を満たした猫にやさしい動物病院です。医学的に猫に合った診察をしてくれるだけでなく、恐怖でパニックを起こしている猫にどう対処するかなど、猫のことを熟知した獣医師が応じてくれる動物病院なのです。だから、「うちの子は病院嫌い」なんてもういわせません。

キャットフレンドリークリニックは現在、全国各地に約100院ほどあります。地域によって数にばらつきはありますが、ねこ医学会のホームページに、正式に認定された動物病院の紹介が掲載されていますので、お近くのキャットフレンドリークリニックを探してみてください。

愛猫を守るために、より専門的で、適正な医療環境のある動物病院を選ぶというのも、飼い主さんの務めではないでしょうか。

文/一乗谷かおり

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累計21万部を突破した「わさびちゃんシリーズ」の 第1弾『ありがとう! わさびちゃん』(小学館刊)。

■わさびちゃんファミリー(わさびちゃんち)
カラスに襲われて瀕死の子猫「わさびちゃん」を救助した北海道在住の若い夫妻。ふたりの献身的な介護と深い愛情で次第に元気になっていったわさびちゃんの姿は、ネット界で話題に。その後、突然その短い生涯を終えた子猫わさびちゃんの感動の実話をつづった『ありがとう!わさびちゃん』(小学館刊)と、わさびちゃん亡き後、夫妻が保護した子猫の「一味ちゃん」の物語『わさびちゃんちの一味ちゃん』(小学館刊)は、日本中の愛猫家の心を震わせ、これまでにも多くの不幸な猫の保護活動に大きく貢献している。

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