産後の傷が酷く、夫を拒否した
麻衣さんが結婚したのは再び付き合って1年半経ったころで、きっかけは子どもができたことだった。
「授かり婚です。ちゃんとしたプロポーズはなく、じゃあ結婚しようかといった感じでした。私の両親には、姉も結婚前に妊娠してしまっていたこともあって、順番が逆になってしまったことに少し難色は示されましたが、私は30歳を超えていたので反対はされませんでした。夫のご両親には夫が35歳を超えていたこともあって、授かり婚をとても喜んでもらえましたね」
麻衣さんは結婚を機に仕事を辞めて専業主婦に。悪阻や体調不良により入院生活を余技なくされてしまったが、無事男の子を出産。この後しばらく麻衣さんは夫婦生活に恐怖が芽生えてしまい、断っていたという。
「出産時に会陰切開をしたのですが、他にも裂傷があり、縫合後の痛みが強かったんです。病院では夫婦生活を再開してもいいと言われたものの、その部分の皮膚が硬くなってしまっていて、夫婦生活には痛みしか想像できませんでした。だから、夫には皮膚の状態が以前のように戻るまで待ってもらうことにしたんです。夫は特に怒ることもなく、私に寄り添ってくれました。
出産までと出産後で1年以上空けてしまったから、これがレスのきっかけになってしまいました」
夫にまた愛してもらえるように頑張った分、怒りが倍増した。【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。