我が子がめでたく婚約することが決まれば、次のステップは「両家の親同士の顔合わせ」になります。
近頃は婚約するにあたって、以前の定番であった「結納」という形ではなく、「両家食事会」という形をとるご家庭がほとんどです。多くの人にとっては初対面の場となる「両家食事会」ですが、中には気まずい思いをすることになる場合も……。今後の良好な両家のお付き合いのためにも、両家の親睦を深めて食事会を成功させたいものです。
ここでは両家食事会での服装などのマナーや、注意点をご紹介します。
目次
両家食事会とは
両家食事会でのマナー
両家食事会で気を付けること
最後に
両家食事会とは
「両家食事会」とは婚約するにあたり、結婚する当事者の子どもたちと両家の親などが集い、食事や会話をしながらお互いの家族の親睦を深めるための食事会のことです。会場は、料亭やレストランの個室などコース料理を食べながらゆっくりできる場所がよく選ばれます。結納よりカジュアルで、和やかな雰囲気で行なえるのが魅力とされています。
一般的に食事会の参加者は、結婚する当事者の子どもたち二人と両家の親が参加するパターンが多いですが、兄弟や祖父母が参加しても問題はありません。その場合はある程度、両家で参加人数を揃えておくとバランスが取れます。
両家食事会は、結婚式や入籍の半年前を目安に行なわれることが多い傾向にあります。結婚式や入籍間際ですと慌ただしく、トラブルが発生した時に対処しきれない可能性がありますので、余裕を持ったスケジュールにしておくことをおすすめします。
食事会の最後に、婚約記念品を披露したり写真撮影を行なう場合もあります。両家食事会には厳密なルールは存在しないので、当日の進行や内容を自由に考えられるのが魅力です。
最近では「結婚式はしない」という選択をするカップルも増えているので、両家食事会は、お互いの家族が一同に集まる貴重な機会とも考えられています。
両家食事会でのマナー
両家食事会は、結婚する子どもたちの親同士が初めて対面するイベントです。子どもたちのためにも、お互いの家庭の価値観の違いなどで嫌な思いをしたり、結婚に支障がでるようなことは避けたいですよね。
食事会を成功させるためにも、両家食事会での服装や支払いなどのマナーを把握しておきましょう。
親の服装
両家食事会での親の服装に厳密な決まりはありませんが、場の雰囲気にあった服装選びが肝心です。親の服装選びで大切なポイントは、「両家の格の差が出ないこと」。例えば「どちらかの父親はフォーマルなスーツスタイルにも関わらず、片方の父親はラフなチノパンスタイルだった」などの事態に陥らないよう、あらかじめ家族間で服装については話しておきましょう。
一般的に、父親の服装は「ブラックスーツ」もしくは「ダークスーツ」を選ぶ方が多いです。母親の服装は、洋装ですと「ワンピース」や「スーツ」、和装ですと「訪問着」や「色留袖」が選ばれます。
ワンピースを着用する場合、丈は膝丈より下で、露出をおさえたものを選びましょう。カラーは明るめの柔らかい雰囲気のものを選ぶと、初対面の相手にも良い印象を与えることができるでしょう。
アクセサリーは、小ぶりのパールなど、上品で控え目のものを選びましょう。バッグはあからさまなブランドのものより、上品な小さめのものがおすすめです。
両家食事会の趣旨は「親同士の交流」ですが、あくまで主役は子どもたち。親が子どもより服装で目立つようなことは、避けましょう。
食事会の支払いはどうする
両家食事会の支払いは、誰がすべきという決まりはありません。最近の傾向としては、結婚する当事者である子どもたちが「それぞれの親を食事会に招待する」という意味合いで、食事会の費用を折半で負担するケースが多いようです。お互いの家族が遠方で、宿泊費や交通費がかかる場合は、それぞれの親に自己負担してもらいます。
食事会の費用を子どもたちが支払わずに、どちらかの親が支払う場合もありますが、その場合は後日子どもたちが「お礼」として品物や手紙を送ることもあります。
どちらにせよ、両家食事会当日の支払いの場で揉めないために、あらかじめ「誰が支払うのか」を明確に決めておくことが大切です。支払うタイミングは、代表者が食事が終了する頃合いを見て、さりげなく席を立ち会計を先に済ませておきましょう。
両家食事会で気を付けること
多くの人にとっては、両家食事会は初対面の場となります。どちらの家庭にもお喋りな人がいない場合は、挨拶や自己紹介など、最低限のことを話し終えたら、沈黙が続いて気まずくなるなんてこともあるようです。親睦を深めるはずの食事会が、ただ黙々と食事をするだけの会になることだけは避けたいですよね。
話題がなく緊張した親がお酒を飲みすぎて酔っぱらってしまったり、失礼な発言をして相手を嫌に気持ちにさせてしまったりと、残念な食事会にならないためにも、事前にある程度「どんなことを話すか」話題を決めておくと、安心できるのでおすすめです。
話題選びのポイントは、「全員が共通して楽しくなる話題」や「お互いの家族のことをより知れるような話題」を選ぶこと。ここでは、両家食事会でおすすめの話題と避けるべき話題を紹介します。
おすすめの話題
お互いの理解が深まる話題や、皆が共通して楽しめる話題がおすすめです。
・趣味の話
・地元の話
・子どもの幼少期の話
・家族やペットの話
・入籍や結婚式など、今後についての話
避けたほうがよい話題
人によってはタブーであったり、価値観の違う話題もあるので避けたほうがよいでしょう。
・子どもを非難するような話題
・病気の話
・支持している政党や宗教団体の話
・応援している特定のスポーツチームの話
・自慢話
最後に
顔合わせの食事会は、今後の両家の長いお付き合いのための大切なイベントです。両家の絆をより深めるためにも、マナーを守って、素敵な会になることを願っています。
監修/トップウエディング https://top-wedding.jp/
構成・執筆/吉川沙織(京都メディアライン)
https://kyotomedialine.com FB