人が亡くなったら、「火葬されて骨はお墓に」というのが、およそ常識でありますが、近年お墓のあり方にも様々な考え方が出てきています。墓石の下ではなく、樹木の下に埋葬する樹木葬、広大な宇宙に骨を撒いてほしいという宇宙葬。土に埋めるという埋葬から、空間や海、土地に撒くという散骨へのニーズも高まっています。

この記事では「散骨の費用や方法」について、京都・滋賀で80年の歴史を持ち年間約6,000件の葬儀を施行する、葬祭専門企業・公益社(https://www.koekisha-kyoto.com)がご紹介いたします。

その日の時のために、この記事をお役立てください。

目次
散骨とは
散骨をする場合
散骨の良い面と難しい面
まとめ

散骨とは

亡くなられた後の遺骨は、「納骨」という形でお墓に埋葬する方法と、火葬した骨を粉末にして海や山、空などに撒く「散骨」という供養の方法があります。今回の記事は、この「散骨」について詳しくみていきましょう。

散骨の種類

散骨には、遺灰をまく場所によってそれぞれ違った名前がついています。たとえば、海洋散骨山林散骨宇宙散骨などがあります。

全優石(全国優良石材店の会)の「散骨に関する調査」によりますと、自分自身が「散骨を希望する」割合は22.4%(「希望していない」が39.9%、「どちらともいえない」が41.0%)でした。そのうち海が15.3%、山が4.3%、それ以外が2.8%と、海への散骨を希望される方が一番多い状況です。

なぜ散骨をするのか?

ライフスタイルの変化に伴う価値観の多様化や、少子高齢化などの社会環境などを反映している面もあり、さまざまな理由が考えられます。ひとつは「大好きな海や山に還りたい」という自然回帰への願望です。あるいは職業や趣味で海や山などの自然と関わる仕事をされていた方、また、大切な人との思い出の場所、長い間帰れず最後は生まれた土地に戻りたいなど、人それぞれの理由があります。

散骨をする場合

日本では、「墓地、埋葬等に関する法律」により、お墓以外の場所での埋葬は禁止されていますが、散骨は埋葬ではないため、お墓以外でも構わないと解釈されます。そして「墓地、埋葬等に関する法律」には、散骨を禁止する規定はありません。しかしながら、規制する法律がないからといって好きな場所に散骨していいというわけではないのです。

また、一部の地域では条例により規制がかけられているところもありますので、必ず確認してください。

散骨で守らなければならない点

遺骨は直径2ミリ以下

自主規制ではありますが、遺骨は直径2ミリ以下と定められています。これは2ミリ以上になると、遺骨と判断されて「死体遺棄罪」に問われる可能性があるためです。

墓標を立ててはいけない

墓標を立てるとそこは墓地として判断されてしまい、「墓地、埋葬等に関する法律」により処罰されてしまいます。樹を植えても墓標と判断されるので要注意。

マナーとして喪服は着用しない

海や山で喪服を着用することは、周りの方々に対して不安や違和感を与えてしまいます。よって散骨する際は、平服で臨むことがマナーとされ一般的です。

散骨をする場所について

宇宙葬を除いて、土地の所有者に許可を得なければなりません。土地には所有者がいますので、その方の許可なく散骨をすることはトラブルの元となります。

散骨の手順

個人で散骨する場合と業者に頼む場合、一部業者に頼む場合など様々な方法があります。

遺骨を砕く

まず、遺骨を粉末にする必要があります。直径2ミリ以下にするとなると、大変な手間。ハンマー等で粉砕するか、数万円で粉砕機をレンタルすることになります。ただこの時に問題になるのが、遺骨に含まれる可能性のある発がん性物質「六価クロム」。散骨業者ではこの物質を取り除くために洗浄を推奨しているところもあります。

散骨する場所を探す

海洋散骨であれば、船のチャーターが必要です。海岸などで行った場合は、近くで養殖などをしていないかなどの事前のチェックが必要。山林散骨においては、山は誰かの所有物です。必ず持ち主の許可を得なければなりません。宇宙散骨の場合は、すべて業者に委託することになります。

散骨の費用

散骨の費用は個人で行う場合や、一部業者に委託する場合、すべてを業者に委託する場合によって異なります。

・すべてを個人で行う場合

一番費用が安くすみますが、遺骨を乾燥し粉骨する手間、散骨する場所を探す手間が大変です。海洋散骨であれば、船をチャーターする料金などが別途かかります。

・粉骨を業者に依頼する場合

粉骨処理を業者に依頼するだけでも、手間や精神的な負担は軽くなります。費用については粉骨する対象の遺骨のサイズや状態によって実価格は異なりますが、相場は約1万円から4万円程度のようです。

・すべてを業者に依頼する場合

海洋散骨の場合は、船をチャーターして沖合で散骨を行い、家族がその場で祈る同乗するケースと、業者にすべて委託して家族は同乗しないケースがあります。同乗して散骨する場合は、単独の場合だと約20万円、他の家族と合同で相乗りする場合だと約10万円、委託する場合は、約3~5万円を目安にしてください。

あくまで目安としての価格ですので、実際は業者に確認してください。極端に安い場合もありますが、内容をしっかり確認してから契約すようにしましょう。

散骨の良い面と難しい面

散骨することによるメリットとデメリットはどんなことがあるのでしょうか。

散骨の良い面

最大のメリットは、自分の子孫にお墓という負担を掛けなくて済むということです。お墓の管理には、費用や手間がかかります。遠方に住むことになれば、お墓参りするのに交通費や宿泊費、そして時間も取られることになります。また、子孫が途絶えても無縁仏になることはないなどの点が良い面として捉えられています。

散骨の難しい面

親戚などの親族へ理解と同意を得ることが難しいことが、挙げられます。身近な家族には理解と同意を比較的得やすいかもしれませんが、事情を知らない親戚などの親族がどう捉えるかは難しい点です。散骨にしてほしいと考えるのであれば、早めに周りにも伝えておきましょう。

まとめ

自分の命が尽きてこの世からなくなるとき、唯一、形として残るものが骨です。もし散骨という形式を取りたいのであれば、ただ単に撒くだけのものではないことを認識して、形式や場所まで決めて家族に伝えておきましょう。

●取材協力・監修/公益社(https://www.koekisha-kyoto.com

京都・滋賀で80年に渡り葬儀奉仕の道をひと筋にあゆんでいます。「もしも」のとき安心してお任せいただけるのが公益社です。

●編集/中野敦志(京都メディアライン・https://kyotomedialine.com FB

 

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