取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです

家族の中には、血縁のない『義(理の)家族』という間柄がある。結婚相手の親族関係を指すことが一般的だが、離婚件数が増える現在では、親の再婚相手や、再婚相手の連れ子など、家族の関係は複雑化している。血のつながりがないからこそ生じる問題、そして新たに生まれるものも存在する。義家族との関係を実際に持つようになった当事者にインタビューして、そのときに感じた率直な思いを語ってもらう。

今回お話を伺った郁恵さん(仮名・42歳)は32歳のときに8年交際していた男性と授かり婚をしている。世間では授かり婚は認められつつあるが、上の世代ではまだまだ批判的に受け取られることも。しかし、義母は2人の結婚、妊娠をとても喜んでくれていた。

「義母はとても可愛らしい感じの人。決して私にきつく言ってきたりもしませんが、お願いベースでグイグイ懐に入ってこようとするところがあって……。一言でいうと、極度のお節介なのです」

両親からは放任で育ち、2番目の姉だけが本音を話せる相手だった

郁恵さんは山梨県出身で、両親と4歳と2歳上に姉、2歳下に弟のいる6人家族。4人兄弟の3番目だった郁恵さんには両親を独り占めできた記憶もなく、いつも2番目の姉と一緒に人一倍可愛がられる弟をひがんでいた。その弟はいつも新品のものを、郁恵さんはおさがりばかりだったことも不満だった。

「女女女男だったので、弟が可愛いのは仕方がないことなのかもしれませんが、両親や祖父母含めて全員の態度はあからさまで。その気持ちをわかってくれる2番目の姉といつも悪口大会をしていましたね。母親は何を相談しても『お姉ちゃんのときは~』と言うばかり。父親は女の子の扱いがよくわからなかったのか、弟を構いながら『男の子は楽』とよく口にしていました。一人っ子や2人兄弟の友人が羨ましいとずっと思っていました」

郁恵さんは中学生のときにいじめに遭っていたが、そのことさえ両親には言えなかった。話をしていたのは2番目の姉だけ。今もその姉とは親友のような関係が続いているという。

「今みたいにSNSなんてないから、直接的に無視されたりするだけだったんですけど、当時は学校に行きたくなくて仕方なかった。母親が作ってくれたお弁当を一度部屋に戻ってからラップなどで小分けに入れ替えるんです。そしたらトイレや移動中にでも簡単に食べられるから。姉はもう卒業した後だったので何かをしてくれたわけではなかったんですけど、当時私には友達がいなかったので話を聞いてくれたり、一緒に買い物に行ってくれるだけでも本当に救われました。私に対する無視は、学年が上がって首謀者の1人とクラスが別れただけであっさりなくなったのですが、その1年は姉がいなかったら不登校になっていたかもしれませんね」

【義両親は歓迎ムード。授かり婚も大喜びだった。次ページに続きます】

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