関係が近いからこそ、実態が見えなくなる家族の問題。親は高齢化し、子や孫は成長して何らかの闇を抱えていく。愛憎が交差する関係だからこそ、核心が見えない。探偵・山村佳子は「ここ数年、熟年夫婦、そして我が子や孫を対象とした調査が激増しています」と語る。この連載では、探偵調査でわかった「家族の真実」について、紹介していく。

***

今回の依頼者は専業主婦の結子さん(57歳)です。結婚30年になる夫(64歳)が、ここ半年ほど外泊を繰り返すようになり私たちに調査を依頼。

結子さんと夫はお互いの両親の仲が良く、幼いころから許婚のような関係でした。夫は機械メーカーで海外駐在を繰り返しているエリート層。そんな夫の仕事のサポートを生きがいに2人の娘の育児や家事に邁進してきたと言います。

【それまでの経緯は前編で】

夫が通う、都心のマンション

夫は月~木は外泊気味になり、金~日は家にいる。そこで、月曜の朝の出勤時に張り込みをスタート。都心の伝統的な住宅街の壮麗なマンションが結子さんご夫妻の住まいです。このマンションには結婚した2人の娘夫婦も住んでいます。

朝7時に出てきた夫を追います。足の運びはモデルのように美しく、しかも歩くスピードが速い。私たちが小走りでやっと追いつくような速度でした。駅まで向かい、地下鉄に乗り会社に向かいます。

15時にオフィスから出ると、都心のデパートに行き、地下の惣菜店で生ハムやバゲッド、チーズなどを購入。1人前とも2人前ともつかない量で、ひとりで食べるのかそうでないのかは判断がつきません。

その後、繁華街の近くにある地味なヴィンテージマンションに入って行き、翌朝まで動きはなし。ここはオートロックなので、中での人の出入りはわかりません。

翌朝、7時30分に出てきた夫は、再び会社へ。17時に40代の男性と一緒に出てきて、2人でマンションに入って行きました。その後、男性は2時間後に出てきたので、ペアの探偵が後を追うと、埼玉県内にある一戸建てに帰宅。妻子とともに住んでいるようでした。その翌日の3日目は、自宅に帰宅。

このマンションは夫が自分の時間を持つために所有している書斎のような存在だとあたりをつけました。飲食が制限されるコロナ禍において、公に飲むことができなくなり、個人的な接待の場を持つ人は増えています。その中には「家よりも居心地がいい」と長時間過ごす人もあり、家族もそれを認めているケースが多々あるからです。

変化があったのは4日目です。自宅からスタートし、会社に行き、18時に出てきていつものようにマンションへ。30分後にデニムにボタンダウンの白いシャツというラフな服装で出てきた夫は、隣の駅まで歩き大衆的な中華料理チェーンに入ります。エアコンが壊れており、かなり熱い。夫も汗だくになりながら、ビールを飲みながら野菜炒めをつついています。

【20時を過ぎると店を飛び出していき……次のページに続きます】

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