取材・文/ふじのあやこ
日本の非婚化が進行している中でも、離婚を経験後にもう一度結婚に向かう人たちもいる。今回は再び家族を求める人たちに、その理由を伺った。
日菜子さん(仮名・36歳)は高校の同級生と同居半年、別居1年2か月を経て、23歳で離婚。義実家にプレゼントされた新居によって優しかったはずの元夫がモラハラ気味になり、最終的には憎しみ合っての離婚となった。
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罪悪感に苛まれ、最悪な形で嘘を伝えられた
そこから約10年後の33歳のときに職場を通じて知り合った3歳上の男性と恋愛関係に。しかし、バツイチと言っていたのは嘘で、結婚の約束をしたときに相手から伝えられて初めてその真実を知ることになる。それまでまったく怪しいところはなかったと日菜子さんはいう。
「出会いは相手が、私が中途入社する前に今の会社で働いていたOBで、同僚から紹介されて知り合ったんです。その紹介してくれた同僚も彼のことをバツイチだと言っていた。その人も離婚したと聞かされていたみたいでした。
それに私と付き合う1年以上前から別居状態だったみたいで、家に怪しいところも1つもなかった。彼には子どもが1人いて、定期的に会っていたようですが、それも離婚後の面会のような頻度でしたし。私に対しても結婚生活を過去のものとして話していましたから」
バツイチと偽っていたことへの罪悪感を抱えきれなくなったのか、打ち明けられたのは結婚の約束をした直後。知らずに不倫をしていたことよりも、2年も嘘をつき続けられたことへのショックが大きかった。
「『実は特に何の不自由も感じていなかったから、籍は入ったままなんだ』と。離婚すると親権について話し合わないといけないこと、今のように好きに子どもに会えなくなることなどを言い訳していました。
彼はその後ちゃんと離婚すると言ってくれましたが、私の心にはなんにも響いてきませんでした」
【元妻から聞かされた本当の離婚理由。次ページに続きます】