iDeCo(個人型確定拠出年金)の大きなメリットの一つとして、「節税効果」が挙げられます。老後のための資金づくりをしながら、現役時代の節税も出来ることは魅力的と言えるでしょう。今回は、iDeCoの節税効果と、どのくらい節税できるのかを職業別・年収別に見ていきましょう。

100歳社会を笑顔で過ごすためのライフプラン、ライフブック(R)(https://www.smilelife-project.com/)を提唱する、ファイナンシャルプランナー・藤原未来がわかりやすく解説します。

目次
iDeCoの節税効果とは?
iDeCoの職業別の節税額をシミュレーション
iDeCoの年収別の節税額をシミュレーション
まとめ

iDeCoの節税効果とは?

iDeCoは、日本の年金制度の一部として国が用意した資産形成プログラムです。そのため、次のような税制優遇の制度が充実しています。

1.掛金全額が所得控除の対象
2.運用益が非課税
3.受け取るときに税制優遇がある

それぞれについておさらいしてみましょう。

1:掛金全額が所得控除の対象

生命保険料控除など控除額の上限が決まっているものと比べると、「掛金全額」が所得控除の対象になるという点で、大きな節税効果が期待できます。所得控除のうち「小規模企業共済等掛金控除」の対象となるため、確定申告や年末調整で申告すれば、所得税・住民税の負担を減らすことができますね。

老後のために積み立てをしながら、節税の効果も期待できるということは大きなメリットです。

2:運用益が非課税

通常、金融商品を運用すると、運用益に課税されますが(源泉分離課税20.315%)、iDeCoの運用益は非課税で再投資されます。

3:受け取るときに税制優遇がある

年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となり、税制優遇を受けることが出来ます。

iDeCoの職業別の節税額をシミュレーション

それでは、実際にどのくらいの節税効果があるのか、節税額をシミュレーションして具体的な例を見てみましょう。「運用益が非課税」と「受け取るときに税制優遇がある」という節税効果については、基本的に職業や年収による差はありません。

所得税・住民税において課税される金額を計算する場合、収入金額から経費(会社員等の場合は給与所得控除)と「所得控除」を差し引いた「課税所得」に対して、税率をかけて計算します。iDeCoの掛金は、この所得控除額に全額上乗せされるので、「掛金×税率」の金額を軽減できることになります。

つまり、課税所得の金額により税率が変わるため、職業別での節税効果は同じです。しかしながら、国民年金の被保険者種別などによって掛金の最大限度額が異なります。そのため、課税所得が同じ場合でも受けられる所得控除額が異なり、節税効果に差が出てくるのです。

【個人事業主(第1号被保険者)や専業主婦(夫)など(第3号被保険者)の場合】

掛金の最大限度額は月68,000円ですので、年間で816,000円です。

税率が所得税10%・住民税10%とすると、年間816,000円×20%=163,200円の節税となり、これを20年続けると20年間で、3,264,000円の節税効果を得ることとなります。

【会社員等厚生年金保険の被保険者(第2号被保険者)の場合】

会社に、確定拠出年金や確定給付年金の企業年金制度がない場合の、掛金の最大限度額は月23,000円ですので、年間で276,000円です。

税率が所得税10%・住民税10%とすると、年間276,000円×20%=55,200円の節税ができます。これを20年続けると20年間で、1,104,000円の節税効果を得ることとなります。

つまり掛金を最大まで引き上げた場合、第1号被保険者と第2号保険者とでは、20年間で節税額は216万円の差がつきます。

iDeCoの年収別の節税額をシミュレーション

次に、年収別での節税効果はどのくらいの違いがあるのかを、具体的な例で見てみましょう。ここでは、会社員で年収500万円・700万円の場合の税負担軽減額をシミュレーションしてみます。

所得税・住民税両方の税負担軽減額を見る場合は、「iDeCoの年間掛金×(適用所得税率+住民税率10%)」で計算します。

【年収500万円の場合】

給与所得控除=144万円、社会保険料(概算)=年収×15%、所得税の基礎控除=48万円、月々の掛金=2万円(年間24万円)

課税所得:(500万円-144万円)-500万円×15%-48万円-24万円=209万円

この場合の適用所得税率は、10%、住民税率10%

税負担軽減額:24万円×(10%+10%)=48,000円

つまり、年収500万円の場合、税負担軽減額が48,000円となります。

【年収700万円の場合】

給与所得控除=180万円、社会保険料(概算)=年収×15%、所得税の基礎控除=48万円、月々の掛金=2万円(年間24万円)

課税所得:(700万円-180万円)-700万円×15%-48万円-24万円=343万円

この場合の適用所得税率は、20%、住民税率10%

税負担軽減額:24万円×(20%+10%)=72,000円

つまり、年収700万円の場合、税負担軽減額が72,000円となります。

このように同じ掛金であっても、所得税の適用税率が年収によって高くなることで、節税額も大きくなることがわかります。つまり、収入が大きければ大きいほど節税効果が高まると言えるのです。

まとめ

さて、今回はiDeCoの「節税効果」についておさらいをしてきましたがいかがだったでしょうか。「iDeCo」は老後の生活資金を確保するために、税金の優遇を受けつつ資産運用ができるとても便利な「年金制度」です。節税効果をよく理解し、自分自身のライフプランに合わせて活用することをお勧めいたします。

生命保険や金融商品などを販売しない中立的なファイナンシャルプランナーは、相談者の立場に立って最適なリタイアメントプラン作りをお手伝いします。  

●編集/京都メディアライン(HP:https://kyotomedialine.com FB

●取材協力/藤原未来(ふじわらみき)

株式会社SMILELIFE project 代表取締役、1級ファイナンシャルプランニング技能士。2017年9月株式会社SMILELIFE projectを設立。100歳社会の到来を前提とした個人向けトータルライフプランニングサービス「LIFEBOOK®サービス」をスタート。米国モデルをベースとした最先端のFPノウハウとアドバイザートレーニングプログラムを用い、金融・保険商品を販売しないコンサルティングフィーに特化した独立フランチャイズアドバイザー制度を確立することにより、「日本人の新しい働き方、新しい生き方」をプロデュースすることを事業の目的とする。

株式会社SMILELIFE project(https://www.smilelife-project.com

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