元カノと比べて、かわいいと褒めてくる義母
夫とは別れてから1年後の飲み会で出会い、交際期間8か月で入籍。お互いに付き合って3か月ほどで結婚の意志を確かめ合っていたと言います。
「夫のほうから『30歳になるまでに結婚したいんだよね』と言ってきて、そのときには夫は30歳まであと半年ほどだったんです。スピード婚に最初こそ戸惑いましたけど、私は2つ上ですでに31歳だったので、考えたのは一瞬でその場でOKしました。
付き合って3か月で婚約した状態になり、一緒に新居を探し始めたり、家電を見に行ったりしていました」
結婚が決まって、最初に義母の発言に違和感を覚えたのは結婚の挨拶から。それでも桃子さんのことを褒めてくれたところもあり、考え過ぎだと思うようにしたそう。
「初対面で、『〇〇ちゃんじゃないじゃない?』と、夫の元カノの名前を出してきたんです。夫にも長い彼女がいたことは知っていたのですが、ギョッとしましたね。その後は私の職業を聞いてきて、美容師だと答えると、『華やかな雰囲気がしているものね』と褒めてくれたのですが、付け加えるように、『〇〇ちゃんはとても地味な子だったから、桃子さんのほうがステキだわ』と。こんなにあからさまに比べることってあるんだと驚きました。
義母から飛び出す元カノ発言の数々を、私も笑顔でかわしましたよ。やたらと私のことをかわいいとか、ちゃんとしたお嬢さんとか元カノと比べつつも褒めるので、そこで出た結論は、よっぽど元カノが嫌だったんだろうなって。それに比べたら、私のことはまだ気に入ってくれて良かったとも。ひとクセある感じはしましたが、一緒に暮らすわけじゃないし、それなりにやっていけると思っていました」
いつも一言多い義母。それでも仲良くしようとしていた桃子さんの気持ちは完璧に裏切られることになる。【~その2~に続きます】
取材・文/ふじのあやこ
情報誌・スポーツ誌の出版社2社を経て、フリーのライター・編集者・ウェブデザイナーとなる。趣味はスポーツ観戦で、野球、アイスホッケー観戦などで全国を行脚している。